豊月・豊岡総一郎社長インタビュー「会社を基礎から再構築」「生鮮市場で差別化徹底」「独立系でやっていける」

流通

 ーー客数が前年に届かなくなると、売り上げに直結します。既存店の客数をどう維持していくかもカギを握ります。

 豊岡 スーパー各社ともに既存店が厳しい状況ですね。改装することによって客数を伸ばしていこうと、各社が取り組んでいます。当社も「生鮮市場」への改装で既存店の活性化を進めます。

 ーー改装後にはどれぐらい売り上げが伸びますか。改装後に120%くらいないと投資回収はできないようですが……。

 豊岡 そうですね。売り上げが上がることによって人件費率が下がる部分もあるので、もちろん投資は必要ですが、改装することで経費は大幅に改善されます。

 ーー道内では、大手3強スーパーが、かなりのシェアを握っている中で、独立系は競争環境が厳しい。今後も独立系を堅持しますか。

 豊岡 今のところ、独立系でやっていけると考えています。

 ーー2017年10月に共同仕入れ機構のCGCグループに加入されましたが、効果をどう感じていますか。

 豊岡 もちろん効果はあります。現在は、ひと月に1回、東京のトップ会に参加させていただいて、勉強する機会が多く本当に良い機会になっています。CGCは、PB(プライベートブランド)商品を作るにしても、開発のロジックがしっかりしていて、全国の状況を把握した上で対応していただける。クマ対策のマニュアルまで作ってくれています。本当に細かいところまでアシストしてもらっています。

 ーー新規出店やリニューアルなどの店舗戦略は。

 豊岡 リニューアルをメインにして、今年度にもう1店舗を「生鮮市場」に変更します。1年に2店舗ほどを「生鮮市場」にリニューアルする予定です。居抜き出店を含めた新店は、機会があれば対応したい。ただ、店舗の新設は建設コストが高い昨今なので、慎重に対応しています。

 ーー人手不足の中で、惣菜などを製造するセンター化がスーパー業界の流れになっています。

 豊岡 コストオペレーションでは、人件費の削減が大きな部分なので、プロセスセンターの建設は視野には入っています。規模は大きくなくても必要性は高くなっていくと思います。

 ーー一番の収益店舗はどちらですか。

 豊岡 「生鮮市場沼ノ端店」(苫小牧市)です。生協が1年半ほど前に、店舗の目の前に出店してきました。

 ーーそれがかえって「沼ノ端」の従業員の心に火をつけたと。

 豊岡 そうですね、私が意識改革を促して危機感を与えることは、なかなかできません。コープの店舗が進出すると分かった翌日に会議をして、喝を入れるじゃないですが、一気にそこから意識を切り替えることができました。

 ーーところで、ベンチマークしているスーパーはありますか。

 豊岡 「ロピア」さんが、北海道に進出してくる前は、首都圏の店舗をよく視察に行って研究させていただきました。精肉売り場は、本当にすごい売り場だなと感心しました。そこから、「生鮮市場」の和牛の強化などに取り組みました。「ロピア」さん以外では「バロー」さんの水産や青果の売り場は参考にさせていただいています。

 ーー実際に「ロピア」が北海道に進出してきて影響を受けている店舗はありますか。

 豊岡 「美しが丘生鮮市場」と「平岡生鮮市場」が「ロピア」の店舗と近いですが、売り上げが下がるということはなかったですね。

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