アークス(本社・札幌市)は12日、グループの食品スーパー9社を合計した7月度売上高を発表した。それによると、売上高や客数、客単価はいずれも前年同月を割り込んだ。3つの指標がすべて前年同月を下回ったのは今期に入って4月以来。アークスグループ食品スーパー9社の総店舗数は292。(写真は、『ビッグハウス』から『スーパーアークス』に転換した苗穂店=2013年6月27日のリニューアルオープン)
 
 アークスの発表によると、新店を含む全店合計では対前年同月比96・1%、既存店合計は同96・4%。
 客数は全店合計で同97・1%、既存店号合計は同97・6%。客単価は、全店合計が同99・1%、既存店合計は同98・8%になった。
 
 売上高が、全店、既存店ともに100%割れになったのは2014年2月期に入ってから5ヵ月間で3回目。また、客数で全店、既存店ともに100%割れも3回目、客単価の100%割れも3回目になった。
 
 前期(2013年2月期)を見ると、全店、既存店ともに100%切れだったのは売上高で9回、客数で11回、客単価は1回だった。3指標がいずれも100%を切ったのは昨年10月の1回のみ。
 
 アークスは、これまで店舗での売り切る力が旺盛で食品スーパーの常勝軍団とされてきた。しかし、昨年1月の公正取引委員会の立ち入り検査以降、売上高の伸びが鈍ってきたのは否めない。アークスグループの主力である北海道で既存店リニューアルは進んでいるものの新規出店が進まないなど我慢の経営を続けている印象。
 
 道内の他スーパーが100%超えを続ける中でアークスの元気のなさが目立つが、無理に売上げ数字を追わず、下期以降、あるいは消費増税後のジャンブアップに向けた屈み込みの期間に入っているとも言えそう。半世紀以上、食品スーパーの趨勢を体感してきたアークス横山清社長は、肌感覚で現状を分析、今は次に向けた“仕込み”の時期と判断しているように見える。


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