コープさっぽろ(本部・札幌市西区)は、脱炭素化に向けた取り組みを強化する。全道101店舗で使用する電力を、12月1日からすべて再生可能エネルギー電力に切り替えた。これにより、年間のCO2排出量を5・6万t(一般家庭1・8万世帯分)削減できる。(写真は、12月9日に行われたコープさっぽろの記者会見。左から大見英明理事長、小林和博執行役員店舗事業本部長=コープさっぽろ提供)

 コープさっぽろは、2010年から店舗でのCO2排出量削減の取り組みを始めた。同年10月にオープンした「西宮の沢店」(札幌市西区)は、日本初の大型木造スーパーマーケットで、建設時と運用時のCO2排出量をそれぞれ35%、50%削減している。2012年11月には環境配慮型店舗2号店の「いしかわ店」(函館市)をオープン、2015年2月には「倶知安店」(虻田郡倶知安町)に融雪用の地中熱ヒートポンプを導入。その他、全店舗の照明をLED化して省エネルギー化に取り組んできた。
 2018年には、北海道の企業・団体として初めて「RE100」(企業や団体が事業用の使用電力を100%再エネで賄うことを目指す国際的イニシアティブ)に加盟、2040年までに事業活動で消費する電力を100%再エネにする目標を掲げた。

 この一環として、12月1日から全108店舗のうちテナント出店している7店舗を除く、101店舗の使用電力を再エネ化した。再エネ発電所や産地証明付き非化石証書のある電力を、王子・伊藤忠エネクス電力販売(本社・東京都千代田区)からコープさっぽろのグループ会社トドック電力(札幌市中央区)が取り次ぎ、101店舗に導入するもの。
 コープさっぽろの全体事業活動での電力使用量は、2020年で1億7298万7000kWh。そのうち店舗事業では1億4031万9000kWhを使用しており、約81%が再エネ電力になる。



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