コープさっぽろ(本部・札幌市西区)は2024年2月15日、「コープさっぽろ えんべつ店」(天塩郡遠別町字本町3丁目76-68)をオープンさせた。遠別町では、スーパーマーケット2店舗が今年1月、同時期に閉店。コープさっぽろは、そのうちの1店舗である「Aコープえんべつ店」を継承、居抜きリニューアル出店して、食のインフラ機能を町に残した。(写真は、「コープさっぽろ えんべつ店」のオープンを待つ町民=コープさっぽろ提供)
(写真は、青果コーナー=コープさっぽろ提供)

 遠別町には、Aコープとコープさっぽろのグループスーパー、中央スーパー(本社・留萌市)が営業していたが、Aコープは採算悪化、中央スーパーは店舗老朽化でどちらも今年1月に閉店。新店を建設しても投資負担が回収できないため、このままでは、町内にスーパーがなくなる事態が想定された。このため、コープさっぽろは、比較的建物が新しいAコープ店舗跡に居抜き出店することで、スーパーゼロを回避した。


(写真は、地元産商品が豊富に並ぶ店内=コープさっぽろ提供)

 この日は、10時の開店前から約20人の町民が並び、オープンを待ちわびた。近郊は、単身や2人世帯が多いため、個食、即食のニーズが高いとみて、店舗では、野菜や魚、肉などの少量パックに加え、電子レンジなどで調理できる焼き魚、焼き鳥、からあげなどの商品を強化した。惣菜では、コープさっぽろで人気の鮭弁当やカツ丼などミニサイズを展開、高齢者に対応した展開をしている。

 また、遠別町や苫前郡羽幌町で生産される野菜や果物も強化、地元産アイコ(ミニトマト)を使ったトマトジュース「北の赤いしずく」、オロロン米「ななつぼし」なども多く扱っている。来店した組合員からは、「町にコープが来てくれてうれしい。都会のようなお店で買い物が楽しくなりそう。惣菜が充実しているので助かる」といった声が出ていた。営業時間は10時~18時、駐車台数26台。店舗面積約80・08坪。コープさっぽろの最北の店舗は、2014年4月に出店した「はぼろ店」(羽幌町)だったが、北に約43㎞離れた「えんべつ店」が最北店舗になる。


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