北海道のセルフサービス方式のスーパーマーケット1号店であり、ダイイチ(本社・帯広市)の創業店舗でもある帯広市内の「壱号店」(西1条南10丁目14番地)が、8月31日(火)18時で営業を終了する。開店から63年、ひとつの時代が終わりを迎える。(写真は、ダイイチの「壱号店」)

 同社は1958年7月、地元商店街の商店主らが中心になって「帯広フードセンター」として資本金1000万円で設立。セルフサービス方式のスーパーマーケットを展開するのが目的で、同年9月に「壱号店」が現在地に設置され、北海道のセルフ型スーパーマーケット(SM)1号店として営業を続けてきた。札幌よりも3年早くSMが誕生している。店舗は、2階建て建物の1階で、面積は約117坪(389㎡)の賃借物件。
 
「壱号店」を巡っては、2019年に一度閉店が決まっていた。しかし、閉店が告知された後、地元商店街や商店主からの存続要請が強く、閉店を撤回した経緯がある。「損益が合う形での営業形態」を目指したものの、売り上げは回復せず、コロナ禍による周辺店舗の休業もあって再度、閉店に舵を切った。26日、従業員、土地建物のオーナーに閉店を伝えた。
 
 ダイイチの若園清社長は、「当社の創業店舗である『壱号店』は63年の歴史に幕を閉じることになったが、苦渋の選択だった。長くここまで支えていただいたお客さまに感謝しています」と話している。同社では、閉店に伴い、近隣店舗の「東店」(東4条南12丁目1番地)の利用を呼び掛けている。なお、同社の帯広ブロックの店舗は、今回の閉店によって9店舗になる。



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