札幌に本社を置く上場食品スーパー(SM=Super Marketの略)3社の7月度売上高前年比が出揃った。各社とも前半の天候不順と景気の低迷感が広がってきたことから前年割れか、前年並みという状況になった。(写真は、「スーパーアークス当別店」)

 今年の7月は、昨年に比べて暦の関係で日曜日が1回少ない。その影響を織り込んだとしても各社ともにそれ以上の減速感を感じている。

 アークス(本社・札幌市中央区)は、全店売上高が前年同月比96・6%、既存店売上高は同96・1%だった。全店、既存店の前年割れは今年4月以来となるが、新店を含んだ全店ベースで96%台はこの1年なかったこと。
 客数も全店が同97・6%、既存店が同97・2%となり、全店、既存店のダブルで前年割れになったのは4ヵ月連続。客単価も全店が同98・9%、既存店が同98・8%で3ヵ月ぶりに再び前年割れとなった。

 マックスバリュ北海道(本社・札幌市中央区)は、全店売上高が前年同月比101・0%、既存店売上高が同100・2%で伸び率は小さい。景気低迷感が広がりつつある中で、ディスカウントストア(DS)業態の「ザ・ビッグ」は売上高、客数ともに前年より伸長、全体を牽引している。「買い物客の節約志向が続いているようだ」(広報)。7月26日にオープンした函館市内の「マックスバリュ深堀店」は計画通りの売り上げを確保している。

 北雄ラッキー(本社・札幌市手稲区)は、既存店売上高が前年同月比93・5%になった(同社はこの1年間、新規出店がないため全店と既存店は同じ数値)。客数は同94・4%、客単価は同99・0%だった。「衣料品が前年同月比80%台半ばでかなり厳しかった」(広報)

 SM各社の7月売上高は想定以上に厳しかったようだが、8月は前半の猛暑の影響もあり7月よりは好調に推移している。10月の消費増税の駆け込み需要の兆しは見えていない。


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