ふじ(旭川)が特売チラシ自粛、東日本大震災は北海道の食品スーパーのモデルをどう変えていくか

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東日本大震災からまもなく3週間、被災の全容が未だ掴めない中でサプライチェーンの寸断がどのような影響を今後与えていくのか、先が見通せない状況が続いている。北海道の食品スーパーでは特売チラシの新聞折り込みを当面見合わせるスーパーも出ている。


大震災が道内流通界の構造変化を促すという見方も出てきた。
特売チラシの新聞折り込みを見合わせているのは、旭川に本拠を置くアークスグループの食品スーパー「ふじ」。20日と26日の折り込みチラシには当面特売チラシを自粛すると書かれている。
折り込みチラシは、食品スーパーにとって売り上げを左右するため、競争が激しい札幌市内では今のところチラシ自粛には至っていない。
旭川も激戦区だが、ふじは前年同期比で順調に売り上げを伸ばしており、特売チラシを抑制しても問題は少ないと判断したと見られる。
札幌市内の食品スーパーによると、生鮮食品やグローサリー商品は今のところ品薄状態ではないという。ホウレンソウやキャベツなどの葉物野菜は九州産に振り変わって道内に供給されているし、肉関係も代替産地から比較的潤沢に道内に入ってきている。
ただ、3ヵ月先や半年先を見通した場合、夏場に旬を迎える道内野菜類や秋に水揚げされる魚介類は関東など大消費地向けに重点供給され、道内では夏場や秋口に生鮮食品が例年通り確保できなくなるのではないかという見方が出ている。
こうした中で、ディスカウント(DS)型の食品スーパーは転機を迎える可能性がある。DSの仕組みを構築しているDS食品スーパーはまだしも、市場から溢れた格安商品を調達してDS展開していたスーパーは、モノ不足でビジネスモデルそのものを見直さざるを得なくなりそうだ。
「チラシ」「ポイント」「低価格」が支えてきた食品スーパーの消費者への訴求力が変化することは否めず、流通再編への大きなうねりが現出しそうだ。

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