北海道新幹線の札幌延伸が政府与党で正式に決まったが、北海道新幹線の札幌延伸運動を担ってきた関係者たち約220人の思いを集めた冊子が北海道商工会議所連合会から発刊される。2度に及ぶ署名活動に携わってきた人やビラ配りを担当した人、東北に新幹線を見学に行った小中学生など政財界トップ層とともに実働裏方として誘致を支えた人たちに、北海道新幹線延伸本決まりの喜びを綴ってもらう。(写真は、新青森駅で発車を待つ東北新幹線)
 
 北海道新幹線の札幌延伸は、昨年12月26日に政府与党で正式に決まった。新函館―札幌の開業時期は新函館の開業から約20年後で、来年度から工事が進むと2035年度になる。
 
 地元経済界や道庁、沿線自治体、道内選出国会議員らが連携して要請を続けてきたことが、既存新幹線の施設貸付料を新たな財源にする動きと呼応して札幌延伸にゴーサインが出たもので、道民の強い願いが実現することになる。
 
 北海道新幹線札幌延伸を経済界として先頭に立って推進してきた道商連の高向巖会頭は、「札幌延伸のために書名集めやビラ配りなどをしてくれた人たちが大勢いる。その人たちに『ご苦労さん』と言いたいが、何ができるかと考えた結果、一人ひとりの思いを綴ってもらい文集のような冊子を作ることした」と言う。
 
 札幌商工会議所の新幹線担当副会頭である布施光章氏(DORAL会長)が編集委員長になって220人をリストアップ、1人400字で北海道新幹線札幌延伸にまつわる思いをそれぞれ綴ってもらうことにした。3月中には冊子にして道商連が配付する予定。
 
「知事や札幌市長、経済界の面々のほかに東北新幹線を見学に行った小中学生や道教育大の学生、代議士の秘書の方々などに原稿を書いてもらい、これを見れば誘致の全体像が理解できて、道民総意であることにが分かるようなものになればいいですね」と高向会頭は語っている。


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