道内に本店を置く地域金融機関の7信用組合は、統一融資商品「しんくみアシスト7(セブン)」の取り扱いを2023年3月末まで延長することを決めた。中小企業・小規模零細企業への低金利資金供給ツールとしてニーズが高いため。「しんくみアシスト7」の取り扱いは13年目になる。(写真は、札幌市中央区の北央信組本店)

「しんくみアシスト7」は、2009年12月から7信組(北央、札幌中央、空知商工、函館商工、十勝、釧路、ウリ)共通の融資商品として取り扱いを開始。北海道の制度融資を活用しているため、北海道信用保証協会の保証が必要だが、利率が融資期間3年以内の1・3%から10年以内の1・9%と低いのが特徴。通常の信組プロパー融資ではこの利率は出せないという。

 取り扱いを開始して以降、2022年3月までの融資件数は3218件、融資総額は198億3200万円。直近3ヵ年で見ると、2019年度は241件、16億8900万円、2020年度は67件、4億2600万円、2021年度は99件、6億300万円。コロナ禍になって以降、いわゆる「ゼロゼロ融資」が整備されたこともあって「アシスト7」の利用はやや低調。ただ、「ゼロゼロ融資」の取り扱い金融機関が政府系のみになったことや一部で返済も始まってきたことから、再び「アシスト7」のニーズは高まる金融環境になっている。業界関係者によると、「昨年11月頃から取り扱いが増え始めており、2022年度は昨年度やその前の年度よリも取り扱いは増えるだろう」としている。

「しんくみアシスト7」の融資対象は、常時使用する従業員が20人以下(商業・サービス業は5人、ただし宿泊業・娯楽業は20人)の中小企業者で設備資金と運転資金の両方に使える。融資金額は5000万円以内、ただし信用保証協会の小規模企業保証(小口)を利用する場合は2000万円以内。融資期間は、運転資金7年以内、設備資金は10年以内。利率は固定金利で3年以内1・3%、5年以内1・5%、7年以内1・7%、10年以内1・9%。担保は原則として不要。



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