道内7信用組合の低金利統一融資商品「しんくみアシスト7」、金融円滑化法再延長に伴い取り扱いを1年再延長

金融

 道内7つの信用組合が中小・零細事業者を対象に統一した低利の融資商品「しんくみアシスト7」の拡大に取り組んでいるが、金融円滑化法が再延長されたことに伴って、この融資商品の取り扱いを2012年12月末まで再延長することになった。同円滑化法が施行された09年12月から道内7信組は「アシスト7」の取り扱いを始めたが、これまでに37億円を融資した。金利は1・6%~2・0%で通常の信組の約定金利としては半分以下の低金利が特徴。
 
 取り扱っているのは北央、釧路、空知商工、十勝、札幌中央、ウリ、函館商工の道内7信組。道内の信組が共通して融資商品に取り組んだのは初のケース。
 
 融資を受けられるのは資本金が1000万円以下、従業員20人以下(商業・サービス業は5人以下)の中小・零細事業者。融資金額は5000万円以内で融資期間は1年から7年以内。
 
 無担保で個人は原則保証人不要、法人は原則として代表者が保証人になる。信用保証は北海道信用保証協会の保証付き。
 
 資金の使途は、運転資金のほか車両購入や食品工場の冷蔵・冷凍庫など設備投資資金に使える。
 
「アシスト7」は、小規模事業者貸付の制度融資をベースにしているため、金利が低いのが特徴。通常の信組約定金利は、3%弱で昨年12月の平均は2・943%(北海道財務局調べ)だが、この商品はいずれも固定で3年以内が1・6%、5年以内1・8%、7年以内2・0%で、「他の業態との金利競争にも十分対抗できる低金利」(中兼寿彦・北海道信用組合協会専務理事)。
 
 金融円滑化法が施行された09年12月から取り扱いを始め、昨年末までに37億円を融資している。
 
 金融円滑化法では、返済の条件変更をしても金融機関の債権分類は変わらないため、貸付先は新規融資を引き続き受けることができる。ただ、信組の貸付金残高は06年3月以降を見ても減少を続けており、中小・零細事業者の資金需要が少ないのが実態。
 
 信組にとって、既往の貸付をアシスト7に振り返れば金利収入が減少することに繋がるだけに、できるだけ新規融資の開拓にアシスト7を使っていきたい考えだ。

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