三井のリパークからタイムズに、札幌・南4東1「時間貸し駐車場」で運営企業が転換

経済総合

 三井のリパークからタイムズ駐車場に転換ーー札幌市中央区南4条東1丁目の時間貸し駐車場で、運営企業が交代する。アフターコロナが近づき、駐車場需要も回復傾向にある中での転換は珍しい。料金は30分220円とこれまでより20円高くなるが、土地オーナーの意向を受けた転換とみられる。(写真は、三井のリパークからタイムズに転換する南4東1の時間貸し駐車場。仲通り側から撮影)

 この場所には、以前は石蔵のある質屋などが営業していた。そこが、三井不動産リアルティ(本社・東京都千代田区)の時間貸し駐車場「三井のリパーク札幌南4東1第3」になったのは、2020年頃。駐車台数は30台。当初は、30分200円、1日最大1400円だったが、その後、最大料金は1300円に下がった。しかし、運営から2年ほど経った今夏で営業を終了。
 時間貸し駐車場の敷地は、一定期間が経てばオフィスビルやホテルなどに転用される場合が多く、この駐車場も有効活用の期間を経て、いよいよ開発が進むとみられた。しかし、結果はパーク24(本社・東京市品川区)の子会社、タイムズ24(同・同)が運営する「タイムズ南4東1」への転換だった。現在、転換に向けた工事が進められており、9月22日(木)にオープンする。料金は30分220円、最大料金は1320円。

 東京証券取引所プライム市場に上場しているパーク24の2022年10月期の上期(2021年11月1日~2022年4月30日)決算によると、国内駐車場売り上げは約747億円で前年同期比2・5%の増収。三井不動産リアルティは未上場のため詳細は不明だが、2022年3月期の駐車場事業収入は約759億円で、前期より3・7%、約24億円上回った。

 コロナ禍前の札幌市内では、遊休地を時間貸し駐車場として有効活用する提案で、この2社は土地オーナーに少しでも有利な条件を設定しようと熾烈な競争を繰り広げていた。しかし、新型コロナの感染拡大で時間貸し駐車場の市場は大きく変化、2社は不採算駐車場の縮小に取り組むようになっていた。ここにきて、ようやくアフターコロナが見え始め、時間貸し駐車場の底堅い成長が見込める中での運営企業の転換。2社が、再び熾烈な競争を始めるゴングとなるのか。なお、札幌市中央区の時間貸し駐車場の運営は、三井のリパーク103ヵ所、タイムズ100ヵ所(南4東1含まず)となっている。

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