札幌・大通の街角から、また見慣れた風景が消える。札幌市中央区南2条西1丁目7ー1の二番館ビル1階にある「モスバーガー札幌南2条西1丁目店」。長く風景に溶け込んだ、あるのが当たり前の店が3月31日、姿を消す。(写真は、3月31日で閉店する「モスバーガー札幌南2条西1丁目店」)

 西2丁目線では、現在巨大な地下駐輪場の建設を含め、旧富樫ビルや旧宮本ビル、旧塚本リバティビル、旧ディノス札幌中央ビルなどが相次いで解体され、新ビル建設などが進んでいる。あるビルは商業・オフィスビルに、あるビルはお洒落なホテルに生まれ変わるなど西2丁目線の両側はまさに様変わりの真っ最中。街の顔が変わろうとしているこの時期に、「モスバーガー札幌南2条西1丁目店」も閉店する。

 街の風景を彩っている店が閉店するのは、行き交う人の時の刻みを断ち切るような風圧がある。何気なく見えてくる光景の蓄積こそ、その人が持つ街の記憶そのもの。街角に佇む店にはそれだけの力が時の経過とともに宿っており、たかが閉店とは言えない重みがある。

「モスバーガー」の閉店は、このところ相次いでいる。19年1月15日の「日本生命札幌ビル店」、20年6月25日の「札幌南1条西6丁目店」、そして、「札幌南2条西1丁目店」。これによって、札幌の駅前ゾーンと大通ゾーンの店舗は、「札幌エスタ店」と「札幌四番街店」だけになる。消えゆく「札幌南2条西1丁目店」、その重みを感じに行こう。



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