北海道の経営者交流団体「一への会」(会長・渡邊克仁北都交通社長)は14日、札幌市中央区の京王プラザホテル札幌2階エミネンスホールで『2019北海道ニューフロンティア経営セミナー』を開催した。毎年この時期に同会が主催するこのセミナーは、民間団体が主催する道内のセミナーとしては最大規模。今年も約800人が参加、会場は熱気に包まれた。(写真は、講演する東国原英夫氏)

 テーマは、『新しい時代へ。北海道の企業戦略とは~151年目の“北海道”の目指すべき姿を学ぶ~』。最初の講師は、元宮崎県知事で前衆議の東国原秀夫氏で、テーマは『地方の活性化が国を救う』。同氏は、38年前に当時のビートたけしの一番弟子になった経緯や出身地、宮崎県の知事選に出馬、当選に至った経緯などについてユーモアを交えて話し会場を沸かせた。

 知事選で本命を破り2007年1月に初登庁した際には、県職員800人を前に開口一番、「裏金はありますか。あれば自主申告してください」と述べたという。最初は450万円が申告されたが、最終的に3億8000万円の裏金があったことがわかり現役とOBから弁済を募る一方、知事本人も報酬を半額カット。2億8000万円が集まり総務省に返納した。「トップが腹をくくって物事を進めると、職員全員が本気になる」とトップの本気度が組織を方向付けると話した。

 また、1932年に完成したネオ・ゴシック建築の宮崎県本庁舎の県庁ツアーを実施したり、東国原氏の似顔絵を県産品に限りロイヤリティなしで使ってもらうことも始めた。「地域の活性化では行政が先頭に立つべきではない。民間の後押しをすることが行政の役割」と強調した。

 続いて、ビジョナリーホールディングス(本社・東京都千代田区)社長で子会社メガネスーパー(同・小田原市)の社長も兼務する星﨑尚彦氏が『奇跡のV字回復の秘策とは?』と題して講演。

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