IMG_8695IMG_8706 インターネットを通じて個人投資家から少額投資を仲介するクラウドファンディング事業を行っているミュージックセキュリティーズ(本社・東京都千代田区)は22日、北海道支店の開所式を行った。同社が支店を開設するのは大阪、熊本に続いて3ヵ所目。三菱地所が所有する北海道ビルヂング(札幌市中央区北2西4)の9階に15坪のスペースを賃借、業務提携している北洋銀行関係者や道庁、道経済産業局などから25人が出席した。(写真左は北海道支店開所式で挨拶する小松真実代表取締役、写真右は北海道ビルヂング)
 
 ミュージックセキュリティーズ(以下MS社)は、北洋銀からの紹介案件も含めて現在道内で5企業6本の地域ファンドを組成している。厚岸郡浜中町のヤマジュウ(北海道網元浜中丸サケファンド)や三笠市のTAKIZAWA WINE(ワインファンド)などで、1口出資額は1万500円から5万2850円までファンド特性によってさまざま。募集額は400万円台から6000万円台まである。
 
 北洋銀と業務提携したことに加え、道庁のクラウドファンディング活用戦略モデル事業も受託したことからMS社は北海道を重点地域と位置づけ北海道支店を開設することにした。
 
 開所式で小松真実代表取締役(38)は、「北海道は魅力ある食材や加工品を製造している企業が多くIT領域でも特色あるベンチャーがある。当社設立以来14年間の蓄積が最も活かせる地域。全国から投資家を集め企業の成長をサポートしたい」と挨拶した。今年度内に新たに道内で6本のファンドを組成し全国から少額投資を募る予定。また、北海道ブランドは東南アジアでも浸透していることから国内に限られているネット調達の仕組みをこれら地域にも広げていく考え。
 
 MS社が北海道支店を北海道ビルヂングに置いたのは、本社が新丸の内ビルディングにあって三菱地所との関係が深いため。渡部泰地支店長1人でスタートし近いうちに複数名を雇用、学生インターンのほか北洋銀や道庁、道経産局などからも出向者を受け入れたい意向で「官民連携によって地域の商工会議所などにアプローチしたい」(小松代表取締役)。
 
 支店の広さは15坪と広くはないが、設立14年のネットベンチャーとして将来性は高く、開所式に集まった関係者の期待度は大きい。食産業立国を目指す北海道の新たな発信拠点として、いずれ「伝説の15坪」という歴史を作るかもしれない。
 ※MS社の過去記事はhttp://hre-net.com/keizai/kinyu/10960/



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