本サイトで既報の通り、テーマパーク型ダンスクラブ「KING∞XMHU」(キングムー)が解体されて更地になった場所に、「エスコンフィールド北海道」で知られる日本エスコン(東京本社・東京都港区)が、ホテル建設を始める。ディスコからホテルへ、ススキノの中で求心力のあったこの場所の役割が変わる。(写真は、更地になった「キングムー」と「ススキノラブホテル」跡)
(写真は、営業していた頃の「キングムー」)

「キングムー」があったのは、ススキノのラブホテル街入り口に当たる札幌市中央区南7条西4丁目。「キングムー」は、そのゾーンの門番然とした、奇抜な造形が特徴だった。ススキノの中で求心力のあるスポットの象徴的存在とも言えた。土地建物所有者は、閉店後に日本エスコンに移り、同社が注文者になって解体が始まったのは、昨年10月。今年3月頃には、建物の解体が終わり、4月に入ると、合わせて解体された、隣接する「ススキノラブホテル3」とともに、広々とした更地が出現した。

 日本エスコンは、ここにホテルを建設する。敷地面積は約443坪(1463・09㎡)で、そのうち建築面積として約225坪(745・20㎡)を利用して、鉄筋コンクリート造の地下1階、地上14階建てのホテルを建設する。延べ床面積は約2728坪(9004・23㎡)、建築物の高さは44・990m。設計、監理は有限会社アトリエアルス(札幌市豊平区)、施工は未定。

 日本エスコンは、日ハム新球場の命名権を得た「エスコンフィールド北海道」で知られ、北広島市内で商業施設、ホテル、分譲マンションを手掛けている。札幌市内でも分譲マンション、オフィス、ホテルの事業を展開しており、ホテルでは、2017年7月に開業した「ホテルネッツ札幌」(南7条西4丁目21、144室)の建築主だったが、三井住友信託銀行(本店・東京都千代田区)が信託受益権を日本エスコンから取得、所有権者となっている。ともあれ、ススキノの光と影を飲み込んできた「キングムー」が消え、今回建設されるホテルが新たな場所の文化をつくる。


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