北海道最古のスキー用ゴンドラにこたつを設置した「ゴンドラこたつ」が、都市観光ホテル「OMO(おも)3札幌すすきのby星野リゾート」(札幌市中央区南5条西6丁目14-1)のパブリックスペース「OMOベース」に11月18日から登場する。実際に使われていたゴンドラにユニークなデザインを施し、こたつに入ってアフタースキーを楽しんでもらおうと星野リゾート(本社・長野県北佐久郡軽井沢町)が企画した。(写真は、「OM03札幌すすきのby星野リゾート」のOMOベースに設置されている「ゴンドラこたつ」)
(写真は、「ゴンドラこたつ」を紹介する札幌リゾート開発公社の片岡良夫取締役=右とOMO3札幌すすきのby星野リゾートの羽毛田実総支配人)

 このゴンドラは、1978年に札幌国際スキー場(札幌市南区)が開設した時に導入された4人乗りで、1989年まで実際に使われていたもの。日本ケーブル(本社・東京都千代田区)が製造、「スカイキャビン-4」の名称で、78基が長さ2000mのケーブルに吊り下げられてシーズン中、行き来していた。

 輸送効率を高めるため4人乗りと6人乗りが併用されていた時期もあるが、1989年に8人乗りに全面転換。4人乗りと6人乗りは廃棄処分となったが、スキー場を運営する札幌リゾート開発公社(同・札幌市南区)は4人乗りの2台を保存、イベント時にはスキーセンターのロビーに展示するなどしていた。同タイプのゴンドラは亀田郡七飯町の横津岳にも配備されていたが、そちらは観光用で、スキー用としては北海道最古のゴンドラ。

 今回、星野リゾートはアフタースキーのテンションを盛り上げようと、このゴンドラに目をつけ、ゴンドラ内部にこたつを設置する「ゴンドラこたつ」を札幌リゾート開発公社に提案。スキー客を誘致したい同公社と思惑が一致、「OMO3札幌すすきのby星野リゾート」のパブリックスペースに「ゴントラこたつ」が登場することになった。

 ゴンドラの窓にはススキノの街並みやスキーを楽しむ熊の親子とキタキツネ、エゾリスなどが描かれている。デザインは、自身も札幌国際スキー場で20年来スノーボードを楽しんでいるデザインプロダクション、AMAYADORI(札幌市中央区)の佐藤健一氏がモチーフを考案、スキーも街も一体となって、札幌でのスキー旅行を楽しんでほしいという願いが込められている。

 こたつは電気式で、24時間利用可能な「OMO Food&Drink Station」で購入したお酒やおつまみを片手に仲間とおしゃべりが楽しめる。「OMO3札幌すすきのby星野リゾート」の羽毛田実総支配人は、「当ホテルのコンセプトは幸せな夜更かし。ゴンドラこたつでアフタースキーを楽しんでほしい」と話した。また、ゴンドラを提供した札幌リゾート開発公社の片岡良夫取締役は「札幌のスキーの歴史とともに歩んできたゴンドラを活用して、スキーの情報発信をしたい」と述べた。

 同ホテルでは、札幌市内の6スキー場のコンディションが一目で分かるサービスやスキー、スノーボードのメンテナンスができるワックスバー、乾燥室なども用意している。「ゴンドラこたつ」の設置期間は2023年4月2日まで、利用は無料、宿泊者のみ利用できる。


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