星野リゾート(本社・長野県北佐久郡軽井沢町)は13日、北海道で新たに開業するホテルの開業日を明らかにした。「OMO3札幌すすきのby星野リゾート」、「OMO5小樽by星野リゾート」は2022年1月7日(金)、「界ポロト」は、同年1月14日(金)にそれぞれ営業を始める。(写真は、ポロト湖を望む「界ポロト」の客室)
「OMO」は、星野リゾートが展開している都市観光ホテルのブランド。地域と一体となって街を楽しむ旅を追求、街歩きをサポートする「Go-KINJO(ごきんじょ)サービス」を展開している。「OMO3」は、ベーシックホテル、「OMO5」はブティックホテルで、「OMO7」はフルサービスホテル、「OMO1」はカプセルホテルを示す。
「OMO3札幌すすきの」は、札幌市中央区南5条西6丁目14-1に立地。イシン・ホテルズ・グループ(本社・東京都港区)が18年1月末に開業させたホテルを星野リゾートが承継、ブランド転換する。コンセプトは「幸せな夜更かし」で、老舗料亭や炉端焼き店を巡り、最後は和食料理長の「シメパフェ」で締める「すすきのはしご酒ツアー」を予定。「THE NIKKA BAR」をより楽しむためのツアーも展開する予定。宿泊料金は1泊5000円から(税込み、食事別)、226室。
「OMO5小樽」は、小樽市色内1丁目6-31に立地。小樽市指定歴史的建造物の「旧小樽商工会議所」をリノベーションした南館と、機能性とデザインを追求した北館の2館構成。昨年開業した「ホテルWBFイルオナイ小樽」を承継してブランド転換する。
同ホテルでは、小樽の水産業を支えてきたニシンに着目、ニシンを使ったスペイン料理を提供する。ニシンは漁獲量が5年で3倍に増えているが、消費が低迷、卸値が下落している。同ホテルでは、ソフトスチーム加工技術を使い、骨まで食べられるようにしたニシンを「ミックスパエリア」にして夕食のメイン料理とし、消費拡大の一助にする。スペインでは、古い建物を観光資源にしており、同ホテルとコンセプトが似ているため、スペイン料理を選択した。1泊8000円から(税込み、食事別)、92室。
「界」は、同社の温泉旅館ブランドで、「界ポロト」は19施設目、北海道初の「界」として、白老郡白老町若草町1-1018-94に開業。全42室がポロト湖に面しており、ポロト湖との一体感を楽しめる。客室は、アイヌ民族が暮らしたチセをモチーフとし、壁紙やクッションにはアイヌ文様を施している。温泉は「モール泉」で、アイヌ文化の建築特徴である丸太組みの三脚構造「ケトゥンニ」を基本構造にした「△湯(さんかくのゆ)」と、洞窟の中や地中の中にいるような空間のある「〇湯(まるのゆ)」を用意。食事は、半個室で、北海道の食材を中心にした会席料理を提供する。1泊2万8000円から(税込み、夕朝食付き)。これら3施設の開業によって、星野リゾートの道内宿泊施設は、6ヵ所になる。