20ヵ国・地域(G20)観光相会合が25日から26日まで倶知安町花園のパークハイアットニセコHANAZONOの宴会場で開催される。テーマは「持続可能な観光を推進する技術革新」など。倶知安ニセコ地区で正式な国際会合が開催されるのは初めてで、観光相会合は倶知安ニセコを世界に発信する大きなチャンスになる。(写真は、「パークハイアットニセコHANAZONO」の建設現場に設置されているユニットハウス群)
(写真は、建設中の「パークハイアットニセコHANAZONO」)

 会場となるパークハイアットニセコHANAZONOでは宴会場の建設が先行して進められ、会合にぎりぎりのタイミングで間に合ったが、他のホテル棟やコンドミニアム棟などは現在も建設中。期間中は工事を止め、クレーンなど建設機械も一時的に撤去するが、約1500人が過ごす工事現場のユニットハウスはそのままの状態で会合を迎える。

 倶知安町がG20観光相会合の誘致を表明したのは、17年9月。「パークハイアットホテル」と「パークハイアットレジデンス」の建設が始まったのもそのころだった。建築主は香港の不動産会社パシフィック・センチュリー・プレミアム・ディベロップメンツ(PCPD)。同社は、花園スキー場とゴルフ場を運営していたオーストラリア資本の日本ハーモニーリゾートを07年に買収、「ニセコHANAZONOリゾート」として運営を引き継ぎ、15年にハイアット・ホテルズ&リゾーツとホテル、レジデンスの運営受託契約を締結して17年からニセコHANAZONOリゾート内で土地造成や基礎工事を進めてきた。
 
 G20観光相会合の会場は当初別の場所も想定されていたが西江英二・前町長時代にパークハイアットホテルの宴会場で行うことを決定。工期からぎりぎりのタイミングとみられていた。西江前町長は「巨大施設を建設しているところを各国の観光相に見てもらい、倶知安ニセコの躍動を感じてもらうことも目的の一つ」と決定した経緯がある。
 
 そしていよいよ25日から本番が始まる。クレーンなどはさすがに撤去されるが、工事用ユニットハウスは撤去せず建設現場の息遣いを感じつつ会合は開催される。天気が良ければ会場となる宴会場からは秋の装いをまとった羊蹄山が望める。変わりゆく倶知安ニセコを体感しながらの観光相会合は各国首脳にどんな印象を刻むだろう。



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