北電が手放した「洞爺翠湖荘」、鶴雅リゾートがホテルに再生

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 鶴雅リゾート(釧路市阿寒町)が今春、取得した洞爺湖畔にある北海道電力の「洞爺翠湖荘」。洞爺湖を望む北電社員用の保養所の位置付けだが、その瀟洒(しょうしゃ)な外観は、湖畔に建ち並ぶ温泉ホテルとは一線を画した高級感が漂う。鶴雅リゾートは、この「洞爺翠湖荘」を増改築し2020年春に開業させる。
(写真は、壮瞥町壮瞥温泉にある「洞爺翠湖荘」)

 洞爺湖畔からやや離れた有珠郡壮瞥町壮瞥温泉の小高い場所に「洞爺翠湖荘」は佇む。使われなくなってからの歳月を示すように、外壁からは白い汚れがところどころに付着している。建物は、丸みを帯びた部分と角張った部分が調和しており、保養所というよりも賓客を接待する迎賓館のような印象がある。

 建物の昭和新山側には窓が少なく要塞然としているが、湖畔側には窓も多く敷地を取り囲む木々も湖畔側だけが低くなっており、湖に浮かぶ中島が一望できるようになっている。

 鉄筋コンクリート造りの3階建てで、延べ床面積は約1212坪(4000㎡)。敷地面積は、約6000坪(2万㎡)に及ぶ。36部屋と温泉浴場があるが、鶴雅リゾートは、増改築して50部屋の中規模温泉ホテルに再生する考えだ。これによって鶴雅グループは、阿寒湖、オホーツク、支笏湖、ニセコ、定山渓、大沼の各エリアに次いで洞爺湖温泉にも足場を築くことになる。

 洞爺湖畔では、企業などの保養所が閉鎖、売却されるケースが多くなっている。新日鉄住金健康保険組合の旧保養所跡地が外資系企業に売却されたほか、旧そごうの保養所「蒼水閣」も社会医療法人カレスサッポロ(札幌市中央区)が今年取得している。

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