御前水ゴルフ倶楽部「更生計画案」賛否を問う期限間際に会員に配布された「反対票」を促す文書の中身

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 御前水ゴルフ倶楽部(苫小牧市美々)が会社更生法による再建を目指し、更生計画案の会員賛否を問う期日が迫る中、会員の一部から更生計画案に反対票を投じるよう促す文書が各会員に配布されている。更生計画に反対して破産に移行させたのちに会員有志が共同で同ゴルフ倶楽部を買い取り、真に自主運営を目指そうというもの。(写真は、会員に送付された文書)
 
 各会員に配布された文書は、《会社更生による再建よりも会員の手による再建を》と表題が付けられ、発起人として同倶楽部開設当初のエチケット委員長だったという人物の名前を筆頭に4人の連名。
 
 文書には、《会社更生法の更生計画案は、その前に申し立てられていた民事再生計画案よりも配当率が退会会員で10%から4%に減っているほか、スポンサーのアイランドゴルフが運営することになり会員の経営参加が見込めない》
 
《御前水ゴルフ倶楽部会員の権利を守る会は、前経営者の蔦森一族には使途不明金があるとか、不正があるとか一般会員の不信感を煽ったが更生手続きの中で、使途不明金や不正があったことについて何ら明らかにされておらず報告もない》――など守る会が民事再生計画案を否決して会社更生法を選択するように会員に促した提案が、今度の更生計画案には示されておらず会員をミスリードしたものだと訴えている。
 
 そのうえで、更生計画案に反対票を投じ、破産手続きに移行させて会員有志が同倶楽部を買い取って会員も運営に参加、文字通りの会員中心のゴルフ場として再生しようと主張する。
 
 同倶楽部の再建が悩ましいのは、コースの大半を所有しているのが前経営者一族であるという こと。更生計画案が了承されても賃借期間は平成40年3月31日までで、その後は地権者の蔦森一族から契約更新を拒否される可能性があるためだ。
 
 これに対して、文書には《蔦森一族から、私どもの運営に全面的に協力する確約を得ている。即ち、半永久的に地権者からゴルフ場用地を賃借できる》と蔦森一族の意向に沿った考えであることを強調している。
 
 同倶楽部は昨年3月に民事再生を申請。前経営者が引き続きスポンサーとなって運営する再生計画案を策定したが、守る会が中心になって前経営者が居座る再生計画案を否決。守る会は新たに会社更生法を申請してアイランドゴルフ(東京)が新スポンサーに選定され、更生計画案が11月15日に各会員に提示されている。更生計画案の賛否を問う議決票の提出期限は、12月10日。時計の針を戻すような今回の文書の呼びかけに、会員はどこまで反応するだろうか。

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