登別カントリー倶楽部のスポンサーに恵庭開発が浮上、恵庭カントリー倶楽部との相乗効果狙う

ゴルフ業界

 民事再生法を申請中の登別カントリー倶楽部のスポンサーに恵庭開発が名乗りを上げている。今年初めには申請代理人が恵庭開発1社に絞り込んで交渉を続けている。2月中にはスポンサー契約に至りそうだ。


 恵庭開発は、恵庭カントリー倶楽部を所有・運営しており、登別カントリーをグループに加えることでメンバーやビジターの周遊性や利便性を高める。
 登別カントリー倶楽部は、登別温泉から10分の距離にある。敷地面積37万坪に18ホールを配したコースで、事業主体は登別リゾート。株主は、栗林商会、第一滝本館、カラカミ観光などで社長には第一滝本館の南太郎社長が就いている。
 1985年に会社設立、88年にゴルフ場をオープンさせた。バブル後は入場者の減少や預託金返還訴訟なども抱え、2010年11月に負債額13億円を抱えて東京地裁に民事再生法を申請していた。
 申請代理人は、東京弁護士会所属の澤野正明弁護士で監督委員は同じく東京弁護士会所属の上田智司弁護士。
 登別カントリーを引き継ぐスポンサー企業には道内からアサヒ商会や加森観光、恵庭開発、東京のファンド企業などが名乗りを上げていた。今年に入って、恵庭開発1社に絞り込んで申請代理人は交渉を進めているという。
 金融債権者は殆どいない模様で、預託金会員など一般債権者が大半を占めているようだ。コースは、金融機関の担保が登記されておらず、別除権はない模様。
 恵庭開発は、恵庭カントリーを所有・運営している。恵庭カントリーは、もともと91年にオープンしたコース。拓銀をメーン行にした不動産会社、永豊企業が開発したゴルフ場で、拓銀破綻によって債権がRCC(整理回収機構)に移り、RCCは任意売却で恵庭開発に8億円強で売却した。
 恵庭開発は、同カントリーの取得・運営を目的に設立。最大出資者は柴田和徳氏。柴田氏は、名古屋で印刷会社を経営していたが、苫小牧に工場進出。その後事業転換で工場売却、その資金を元に同倶楽部を取得した。柴田氏はもともと同倶楽部のメンバーだったが、会員有志の意向を受けてコースを取得した。
 登別カントリーを傘下に収めれば、恵庭カントリーとの連携など相乗効果が高まると見られる。

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