「とんかつの大勝」(苫小牧市)、惜しまれて36年間の営業終了へ

社会・文化

 苫小牧市の中心部からやや離れた国道36号沿いにある「とんかつの大勝(だいかつ)」(苫小牧市拓勇西7丁目7-34)が、2026年10月31日(土)をもって閉店する。愛された庶民の定食屋が、36年間の灯を消す。(写真は、2026年10月31日に営業を終える「とんかつの大勝」)

 国道36号を札幌方面から走り、苫小牧市に入ってしばらく行くと、目に飛び込んでくるのが「大勝」の看板。青の地に白抜きで「大勝」と書かれた看板はそれほど大きくないが、語感から来るイメージなのか印象に残り、目印の役割を果たしている。開店は1990年。店名は「とんかつの大勝」だが、とんかつ以外にもラーメン、うどん・そば、丼もの・重ものなど、メニューは豊富。数えてみると、定食が18種類、ラーメンは17種類、そば・うどんは11種類、カレーは10種類、丼もの・重ものは10種類、更に一品料理は9種類と実に75種類もある。

 どれもコスパが良くて、例えばトンカツ定食(メニューではカタカナ表記)は大判のとんかつ7切れに、漬物、小鉢、みそ汁、ごはん(中盛りは大盛りに近い)が付いて1100円。味わいは家庭的でおいしく、飽きのこない街の定食屋として存在感を放っている。

 そんなお店が閉店するのは、店主の高齢化と後継者がいないこと。入り口に貼り出された「閉店のお知らせ」には、《高齢になり、体力的に営業継続が難しくなったこと、そして後継者もおらず、やむを得ず閉店を決断いたしました》と書かれている。さらに、《多くのお客様に支えられて35年以上の長きにわたり営業を続けることができました。皆様との温かいふれあいやたくさんの思い出は私たちにとって何よりの宝物です》と続いている。

 テーブル席やボックス席の椅子の座面と背もたれには、手作りのカバーが掛けられ、店主や従業員の細やかな心遣いが感じられる。最終営業日まで1週間を切り、看板の輝きが日ごとに増している。

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