「北方ジャーナル」2026年6月号が、今日から店頭に並んだ。今月のトップ記事は、「廃棄処分されたヒグマ駆除ハンターの“魂”」。本誌などが大きく報じてきた裁判の判決確定後、当事者が予想だにしていなかった事態が伝わった。自治体の要請でヒグマを駆除したハンターが当局に猟銃を取り上げられた事件で、7年間の審理を経てハンター側の異議申し立てが認められたにもかかわらず、肝心の銃がすでに「廃棄」されていたというのだ。裁判の勝利から一転、絶望に突き落とされた当事者は、怒り心頭で訴える。「これはあまりにもひどすぎる」──。
(画像は、北方ジャーナル6月号の表紙)
地元報道などで、賃金の未払いや不当解雇問題を告発する裁判が報じられている札幌の美しが丘病院(同市清田区)で、これら労使間トラブルをめぐる団体交渉を、病院側が拒否し続けていることが伝わった。4月にはこの対応を違法として労働組合が起こした裁判の口頭弁論が始まり、病院側はここでも訴えの棄却を求めて争う姿勢を見せている。団交がストップしてから、まもなく丸3年。長引く労使間の対立は、なお収まりそうにない。
新ひだか町(日高管内)の指定管理案件で浮上した「払い過ぎ疑惑」にも注目だ。4月19日に投開票された町長選で大野克之前町長の後継と目されていた前副町長の田中伸幸氏が敗れ、元政党職員の大滝敬貴氏が初当選したが、この背景には大野町政の刷新を求める声があったとされる。その大野時代の福祉行政のあり方をめぐって2年前、住民訴訟(不当利得金等請求訴訟)が札幌地方裁判所に提起され現在も口頭弁論が続いていることが分かった。訴えの主旨は「町が指定管理先に払った管理料は不当に多額であり、不当相当額を相手側に請求するよう求める」というもの。裁判の審理過程で明らかになった行政の疑惑とは──。
かねてから本誌が一石を投じている再エネ開発。オホーツク管内滝上町と上川管内士別市との境界部に位置する上紋峠の周辺で最大で50基、出力30万キロワットという日本でも最大規模の陸上風力発電所の建設計画が、多くの道民に知られぬままに進む。滝上町内で初の住民説明会が開催(先月号を参照)されたのに続き、4月16日には環境アセス制度に基づく法定説明会も──。事業計画が周知されるにつれ、住民間での賛否の声が少しずつ顕在化する一方で、後志管内余市町では関西電力の計画に対し、齊藤啓輔町長が「不同意」を表明した。道内の状況を俯瞰しながら本稿後半では、再エネ問題に明るい佐々木邦夫さんに風力発電の今について訊いた。
このほか、核のゴミにおける最終処分政策を問うシンポジウム報告をはじめ、鶴雅HDのトップに就任した大西希新社長へのインタビューなどもオススメ。カレス記念病院(札幌)の肺がん治療、整形外科が充実した森山病院(旭川)の取り組みを取材した2本のメディカルレポートも必読だ。道内の事件、話題が詰まった北方ジャーナル6月号のお買い求めは、離島にいる方も都会に住んでいる方もお近くのセイコーマートへ。大手書店、アマゾンなどでも購入可能。北方ジャーナルへの問い合わせや注文などは、右側下にある同誌のバナーをクリック。
※6月号主要コンテンツ
【報道】
■狩人、銃を奪われる(14)──廃棄処分されたヒグマ駆除ハンターの“魂”
■「団体交渉拒否足かけ4年」で労組から提訴された札幌の美しが丘病院
■新ひだか町が業者と議会で二枚舌? 指定管理で浮上した町の「払い過ぎ疑惑」
■上紋峠の周辺で進む大規模風発を追う(2)──自然破壊の再エネに未来はあるか
■核のゴミ(50)──最終処分場の課題を問うシンポジム「調査が生む地域の苦悩」
■道警不祥事(84)──「3カ月で懲戒ゼロ」2026年第1四半期の実態を速報
【ニュース】
■「正直者が馬鹿を見ないように」 札地検・加藤検事正が着任会見
■陸自・騒音計測に不適切機器か 現職自衛官提起の難聴被害訴訟
■勤務懈怠、パワハラなどで処分 昨年の道内検察不祥事記録開示
■企業由来のPFASが生む環境汚染を考える学習会を札幌で開催
【ジャーナルズ・アイ】
■袴田さん呼びかけに300人超が共感 弁護士会が「再審法」考えるパネル展
【地域】──閉鎖された「道の駅あかいがわ」のレストランが復活
■「赤井川バーガー」を開発して新たな場所で営業を再スタート
【シリーズ・住宅不動産情報】(41)──千歳市で続くホテル開業ラッシュ
■ラピダス効果の半導体産業集積で宿泊需要急増 「2年間で1千室増」でも不足感
【インタビュー】──鶴雅HDのトップに就任した大西希 新社長に訊く
■チーム力を鍛えて次代を拓く 地域の光を発信し地域に貢献
【医療】──カレス記念病院の長谷医師がロボット手術で国際B級ライセンスを取得
■新設の呼吸器外科で取り組む肺がん治療 低侵襲な「ダヴィンチ手術」に集まる期待
【医療】──マンパワーが拡充した旭川・森山病院の整形外科
■旭川医大から肩と肘、脊椎の専門医を得てオールラウンドな治療体制へ
【企業】──健康食品開発でホクノー健康ステーションに脚光
■「健康寿命増進」で地域を元気にするホクノーが岡山大ベンチャーと連携協定
【社会】──フリースクール「モシㇼナァスコーレ南小樽教室」がスタート
■星野人史代表に訊く「沖縄と北海道から発信する、もうひとつの学校」
【長期連載】
●ルポ「ひきこもり」(129)──江別市社会福祉協議会で定着した居場所事業の取り組み
●戦争遺産をめぐる旅(125)──舞鶴引揚記念館の語り部に訊く引き揚げの現実と抑留生活



































