北方ジャーナル12月号発売! 今月のトップ記事は「中和興産と中和welfareが迎えた末路 幕が開いた“杉澤劇場”」

マスコミ

「北方ジャーナル」2024年12月号が、今日から店頭に並んだ。今月のトップは、本誌独占「中和興産と中和welfareが迎えた末路 幕が開いた“杉澤劇場”」だ。保育事業の中和興産(本社札幌)、障害者福祉事業の中和welfare(同)。ガソリン販売道内大手で知られる中和石油の元社長、杉澤達史氏(故人)の未亡人である杉澤廣子氏(78)と三男である杉澤正通氏(42)が共同経営(登記上の代表者は廣子氏)してきた両社が8月から9月にかけて札幌市の認可および指定を取り消され、事実上破綻した。行政側から不正受給を指摘され総額2億円もの返還を求められる中で、どうやら正通氏はメディアを使って反撃を始めたもようだ。財界さっぽろ11月号で激白した正通氏は、同誌発売当日に編集部に電話をかけてきた。開口一番、出てきた言葉は「財さつ読んだ?」だった。(画像は、北方ジャーナル12月号の表紙)

 こちらの展開にも注目だ。札幌高裁での判決言い渡しの瞬間、傍聴席を重苦しい空気が覆った。「被控訴人の請求を棄却する」。自治体の要請でヒグマを駆除して銃を取り上げられたハンターが処分の撤回を求めて起こした裁判は、原告側が全面勝訴判決を得た筈だった。地元公安委員会の控訴で争いが上級審に持ち込まれた結果、改めて示された結論はハンター全面敗訴の逆転判決。駆除の現場に走った動揺は小さからず。即ち「誰も撃てなくなった」──。

 本誌前号で伝えた江差パワハラ損害賠償請求裁判が10月下旬、函館の裁判所で最初の口頭弁論を迎えた。法廷で意見陳述に立った原告女性は「道の対応に誠意を感じることはできません」と改めて訴訟に込めた思いを語り、裁判所に「適切な判断」を求めた。公立の看護学校で在学生が自ら命を絶つ事件が起きてから、5年あまり。その死と教員のハラスメントとの因果関係をめぐる争いを法廷に持ち込むことは、遺族にとっては決して本意ではなかったという。

「裏金“戒告”議員の闘い」と題した今回の衆院選ルポをお届けする。体制刷新を好機と捉え、発足から8日後という戦後最短のスピードで解散を強行。10月27日投開票の衆院総選挙に打って出た石破茂自公連立政権。準備不足や疑惑隠しなどと野党から猛烈に批判されたが、結果、作戦は大失敗。自公で過半数を18議席も下回る大敗北を喫し、少数与党による政権運営を余儀なくされる事態に陥った。この選挙で終始話題にあがっていたのが、いわゆる政治とカネ。だが果たして勝敗を左右したのは、この問題だけだったのか。道内で唯一、いわゆる裏金議員が立候補した道5区の闘いを振り返りながら、この選挙が何だったのかを考えたい。

 全国各地で今、PFAS(ピーファス)と総称される化学物質がもたらす水道水や食品などへの汚染が問題視されている。今年7月、先端半導体工場「ラピダス」に供給する工業用水をめぐって北海道が実施した水質調査で、安平川に架かる源武橋から採取した河川水から国の暫定目標値を大きく上回るPFAS(有機フッ素化合物の総称)が検出された。それまで低かった数値は、この橋で大きく上がる。汚染源はどこか探ってみると、ひとつの産業廃棄物処分場の存在に突き当たる──。「ラピダス」でも半導体の製造工程で規制対象外のPFASは使われる予定だ。浮上したこの問題の深層を探った。

 今月の「シリーズ・住宅不動産情報」では、札幌圏で開始された前評判の高い宅地造成がテーマ。戸建て需要が低迷する中、札幌市北区篠路町上篠路と江別市野幌で、それぞれ51区画と162区画の宅地造成が始まった。札幌市と近郊都市で規模の大きい宅地造成が進行しているのは、この2カ所だけ。双方とも1区画の平均土地価格が900万円台からで、建物を含めた戸建て価格は2000〜3000万円台と比較的購入しやすい価格帯になりそうだ。金利高や建設費高騰で買い控えが広がっている戸建て需要が回復する契機になるかもしれない。

 このほか管内4自治体(網走市、北見市、紋別市、小清水町)の首長インタビューなどを掲載した「オホーツク特集2024」、これから冬を迎えるオホーツクの魅力を伝えるカラーグラビア「白い大地が呼んでいる」も要チェック。道内の事件、話題が詰まった北方ジャーナル12月号のお買い求めは離島の方も都会の方も、お近くのセイコーマートへ。大手書店、アマゾンなどでも購入可能。北方ジャーナルへの問い合わせや注文などは、右側下にある同誌のバナーをクリック。

※12月号主要コンテンツ
【報道】
◾️中和興産と中和welfareが迎えた末路 破綻の責任をスタッフと親族に押し付ける杉澤親子
◾️狩人、銃を奪われる(9)──ヒグマ駆除裁判で逆転判決 全面敗訴にハンターら動揺
◾️告発・絶望の学府(34)──自殺学生遺族が慟哭の陳述 江差パワハラ裁判で初弁論
◾️道警不祥事から考える(73)──道警不祥事“第3四半期”速報 19歳との飲酒は懲戒に到らず
◾️衆院選道5区ルポ「裏金“戒告”議員の闘い」 自公の大敗の原因は“政治とカネ”だけだったのか⁉
◾️安平川PFAS汚染の深層を探る──「汚染源の特定」を放置してどう道民の生活を守るのか
◾️仁木町商工会前会長が町長らに苦言「根底にある再エネへの無理解 いま、まちの将来を考える時」

【ニュース】
■野次判決確定で公安委「無回答」 知事部局は「無反応」の要請対応
■新球場に近いJR千歳線新駅建設で4年後の開業目指し安全祈願式開催
■ひきこもりに在宅ワークを提供し、支援ではなく共創を目指す取組みとは
■2年目に入った小樽の塩谷福祉会「やすらぎ」による家族相談会活動

【シリーズ・住宅不動産情報】(25)──札幌圏で開始された前評判高い宅地造成
◾️札幌の上篠路、江別の野幌に集まる注目 平均土地価格900万円台が脚光

【オホーツク特集 2024】
◾️網走市長・水谷 洋一氏「オホーツク網走マラソン10周年 交流都市の拠点、新庁舎完成へ」
◾️北見市長・辻 直孝氏「直面した財政難を乗り越えてオホーツクの拠点として発展を」
◾️紋別市長・宮川 良一氏「名人戦誘致で市制施行70周年に華 紋別高看新築で地域医療を後押し」
◾️小清水町長・久保 弘志氏「強く生き残るまちづくりへ将来に向けた制度の整備を」

【オホーツクTopics】
◾️網走で40数年ぶりに酒蔵復活へ 上川大雪酒造とタッグ組み建設
◾️北見で始まった市街地再開発 40数年ぶりに変わる「市の顔」

【特集 オホーツク観光2024】
◾️白い大地が呼んでいる

【長期連載】
●ルポ「ひきこもり」(111)──親側と当事者による本音対談から【前篇】
●戦争遺産をめぐる旅(108)──大分県日出町大神地区に残る人間魚雷「回天」の訓練基地跡

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