「小麦の奴隷」北海道でも閉店続く、一方で3周年元気な店舗も

経済総合

 パンブームには乗らず、マチの活性化に資すると期待されているエンタメパン屋「小麦の奴隷」だが、全国と同様、北海道でも閉店が出始めた。高級食パンブームが去り、ひと味違う「小麦の奴隷」は根付くかと思われたが、道内でも店舗が減り続けており、正念場を迎えている。(写真は、2025年9月30日に閉店する「小麦の奴隷苫小牧店」)

 実業家、堀江貴文氏の発案で2020年4月から北海道広尾郡大樹町で始まったのが、「小麦の奴隷」の展開。地方活性型エンタメパン屋として、ロケットの町、広尾郡大樹町に本社を置くこむぎのが直営の「大樹本店」をオープン。2021年2月からは、全国でFC展開をスタートさせた。メイン商品は、2020年と2021年にカレーパングランプリの東日本揚げカレーパン部門で金賞を受賞した「ザックザクカレーパン」。その他にも塩パンの「ちぎってモグモグ」、濃厚チーズケーキの「とろ生バスクチーズケーキ」などが人気メニューになっている。

 北海道では、FC1号店の「苫小牧店」(苫小牧市住吉町2丁目2-6)が2022年4月3日にオープンして以降、同年4月19日「富良野店」(富良野市幸町3-15)、同年5月19日「旭川旭神店」(旭川市旭神3条5丁目1-4)、同年8月1日「美幌峠店」(網走郡美幌町古梅、道の駅ぐるっとパノラマ美幌峠内)、同年10月24日「余市店」(余市郡余市町富沢町9丁目8-1)と店舗を増やしていった。

 2023年には、4月27日に「上富良野店」(空知郡上富良野町丘町1丁目2-35)、同年6月26日には「当別店」(石狩郡当別町園生55-84)がオープン、道内は直営1店舗、FC7店舗になった。そのうち、「上富良野店」は、2023年9月30日に開店から5ヵ月で早々に閉店したが、2025年に入ると、3月31日に「富良野店」、6月30日に「当別店」、9月30日には「苫小牧店」の閉店も決まった。一方で、「美幌峠店」や「旭川旭神店」は、3周年の感謝祭を実施するなど軌道に乗っている様子。パンブームが去る中、踏ん張れるかどうか、まさに正念場を迎えている。

関連記事

SUPPORTER

SUPPORTER