札幌の今、解体ノート2025年版⑨中央区北2条西2丁目「第2カミヤマビル」「時計台観光ビル」、北3条西2丁目「本田ビル」

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 マチの新陳代謝は、建物の解体・新築が、大きな要素を占める。見慣れた建物が解体され、新しい建物が建設され、マチは生まれ変わっていく。札幌には今、中心部にも郊外にも、数多くの新陳代謝の姿がある。札幌の今を記録する『札幌の今、解体ノート』の2025年9回目は、西2丁目通沿いにある「第2カミヤマビル」「時計台観光ビル」「本田ビル」。(写真は、「第2カミヤマビル」「時計台観光ビル」の解体工事)
(写真は、「本田ビル」の解体工事)

 札幌中心部を南北に走る西2丁目通。北5条・手稲通と交差してから南方面は、5車線の一方通行になる。その西2丁目通沿いの北2条西2丁目と北3条西2丁目で、同時期にビル3件の解体工事が進んでいる。北2条西2丁目で解体が進んでいるビルは、「第2カミヤマビル」と「時計台観光ビル」。「第2カミヤマビル」は、1980年竣工の地下1階、地上7階建て。敷地面積は約136坪(449・47㎡)。山上カミヤマビル(札幌市中央区)の所有だったが、2023年10月に日本エスコン(東京本社・東京都港区、大阪本社・大阪市中央区)が取得した。

 隣接するペンシルビルの「時計台観光ビル」は、承継前の「札幌時計台ラーメン」を運営していた時計台観光の本社が入っていたビル。日本エスコンは、2024年6月にこのビルも取得した。2つのビル解体工事は、2025年4月14日から始まった。注文者は日本エスコン、解体事業者は本間解体工業(本社・札幌市西区)、解体は、2025年11月30日まで続く。

 北3条西2丁目で解体が進んでいるのは、「本田ビル」。1978年9月に竣工した地上6階建てで、敷地面積は約75坪(248・90㎡)。小規模な雑居ビルとして、テナントに利用されてきたが、2022年2月に藤井ビル(本社・札幌市中央区)が土地建物を取得。その後、2025年1月に、大和ハウス工業(同・大阪市北区)が、土地建物を取得した。解体工事は、同年3月19日から始まった。注文者は大和ハウス工業北海道支店(札幌市東区)、解体業者は北日本総業(江別市)、工期は、同年9月30日までとなっている。西2丁目通沿いで始まったビル3棟の新陳代謝。日本エスコン、大和ハウス工業というビッグネームのプレーヤーが手掛ける物件だけに、スクラップ後のビルドに注目が集まる。

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