昭和感残る「スーパーエース月寒サンウェル店」閉店、「客数伸びず、コスト上昇を吸収できない」

流通

 札幌市豊平区月寒東3条4丁目2-6のご近所スーパー「スーパーエース月寒サンウェル店」が、2023年10月31日(火)で閉店する。客数の伸び悩みに加え、物流費など経費上昇で閉店を決めた。東北通沿いの地域密着スーパーとして親しまれたが、物価上昇が続く中、幕を閉じる。(写真は、2023年10月31日で閉店する「スーパーエース月寒サンウェル店」)

「スーパーエース月寒サンウェル店」は、全日本食品(本社・東京都足立区、以下全日食)の子会社、スーパーエース(同・札幌市東区)が2020年3月にオープンさせた約200坪の小型食品スーパー。この場所は、元々はデリーズの安売り酒販店だったが、2000年頃に「卸売スーパー月寒店」になり、2012年6月に「サンウェル月寒店」になった。しかし、「サンウェル月寒店」は2019年12月末に閉店。同店は、全日食のボランタリーチェーンに加盟していたことから、全日食子会社のスーパーエースが屋号を残して運営を引き継いだ。

 スーパーエースが継承したものの、売り上げの伸びは計画よりも低く、客数も増えなかった。このため、再オープンから3年半で営業終了を決めた。同社の濱中健・執行役員店舗管理部部長は、「旧店舗の仕入れルートが一部残っていて運営の効率化が図れなかったことに加え、以前の店舗の売りだったディスカウントストアの印象が強く、思ったほど客数が増えなかった」と閉店の理由を話した。

 スーパーエースと関係が近い酒販店「えびすや」が近隣にあって、酒類を扱わなかったことも売り上げが伸びなかった要因の一つ。「スーパーエース月寒サンウェル店」は、東北通沿いに立地しており、昭和カラーが漂うご近所スーパー。閉店によって、東北通の時代感も変化しそうだ。

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