札商・岩田会頭3期体制スタート、中田隆博・道路工業社長と安田光春・北洋銀行頭取が新副会頭に就任

経済総合

 札幌商工会議所は11月1日、札幌市中央区の札幌グランドホテルで第38期第1回臨時議員総会を開催、岩田圭剛会頭(岩田地崎建設社長、69)の3期体制が承認されスタートした。会頭を支える副会頭に、新たに中田隆博・道路工業社長(61)と北洋銀行・安田光春頭取(63)が加わり、続投する4副会頭とともに、中小企業支援やオリンピック・パラリンピック招致、デジタル化支援、カーボンニュートラル対応支援などに3年間注力する。(写真は、第38期をスタートさせた岩田圭剛会頭=左から4人目と6副会頭)

 3期目を迎える岩田会頭は、スローガンに「REBORN(リボーン)札幌!札幌の元気で北海道経済を牽引する」を掲げ、①札幌の活力回復!②中小企業の持続的発展に寄与!③新たな札幌を築く!④組織基盤強化ーーの4つの柱で事業展開していくことを強調した。

 札幌の活力回復では、コロナ禍の行動制限の影響を大きく受けてきた飲食、観光関連分野の需要回復に向けた取り組みを進め、円安を追い風にとらえてインバウンドの取り込みや輸出拡大を支援する考えを示した。

 新たな委員会として「デジタル化推進委員会」、「カーボンニュートラル推進委員会」を設置するほか、ポストコロナを見据えた札幌の新たな魅力の発掘、創造する「魅力創造委員会」も新設することを明らかにした。組織基盤強化では、37期で会員減少に歯止めが掛かり、2万社に回復したことを受け、引き続き会員サービスを強化して会員増強を図ることを強調した。

 東京五輪汚職事件もあってオリパラ札幌招致の機運が高まらないことについて、岩田会頭は「オリパラ招致に否定的な声があることは承知している。オリパラ開催の意義、効果について発信して理解を深めてもらうことしかないと思っている。オリパラを一過性のスポーツイベントととらえると、多くの投資に見合う効果がないという声に繋がっていく。誤解を恐れずに言うと、オリパラは目的ではなくて手段であると考えている。オリパラを契機に新しい札幌のまちづくりが進み、開催後も効果が長く続くことを発信して、引き続き粘り強く招致活動を展開していきたい」と話した。

 岩田会頭は、札幌オリパラ招致期成会が2023年2月に「スノースポーツフェスタ2023」を計画していることにも触れ、「市民向けウインタースポーツ体験イベントやクロスカントリースキー大会を開催してオリパラ誘致の意義を発信したい」とも述べた。

 新任の中田副会頭は、国際交流と魅力創造委員会の委員長を務め、安田副会頭は金融全般について担当する。続投する副会頭は、4期目の大槻博氏(北海道ガス会長、73)、3期目の紫藤正行氏(大黒自工代表取締役、73)、2期目の加藤欽也氏(昭和交通会長、70)、2期目の大谷喜一氏(アインホールディングス社長、71)。

 なお、副会頭を3期務めた勝木紀昭氏(北海道エネルギーホールディングス社長、69)は退任した。退任理由は、全日本スキー連盟会長なども務めており多忙であることに加え、札商執行体制の若返りが必要という判断があったため。また、2期務めた柴田龍氏(北洋銀行顧問、65)も退任した。

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