日配食品物流の北海道フーズ輸送(本社・札幌市西区)が、不動産投資を活発化させている。今年は既に札幌中心部でオフィスビルとビジネスホテルを取得、今後も利回りの良い好物件があれば投資を継続する。札幌中心部のビルなどの不動産売買は、今年に入って9月末までに14件あり昨年度を上回っている。北海道フーズ輸送のような異業種からのビル取得が増えそうだ。(写真左は札幌あおば生命ビル、右はホテルルートイン札幌駅前北口別館)
北海道フーズ輸送は、200台強の車両を持つ食品物流会社で年商は約33億円(2010年度実績)。同社は、これまで札幌中心部に1棟の不動産を所有していたが、今年に入って2棟の不動産を取得した。
3月に取得したのは、札幌あおば生命ビル(同市中央区南1条西6丁目)。1991年に建設された地下2階、地上11階のオフィスビル。敷地面積は約1300㎡。所有者のプルデンシャル生命保険(本社・東京都千代田区)から売買価格は約15億円とみられる。
さらに5月には、ホテルルートイン札幌駅前北口の別館を取得。前所有者の有限会社マーキュリー・プランニング(本社・札幌市中央区)から約7億円で売買した模様。ホテルルートイン札幌駅前北口は、2年ほど前から売却先を探しており、数社に購入打診があったが最終的に北海道フーズ輸送に決まった。渡島信用金庫の抵当権が設定されている。
北海道フーズ輸送は、「物件は転売目的ではなく継続保有するために取得した。今後も好物件があれば投資していく」(総務部長)としている。