DSC_5898 北海道フーズ輸送(本社・札幌市)は、札幌市厚別区の大型複合商業施設「キャポ大谷地」の土地建物を取得した。取得額は20億円内外と見られる。同社は、食品スーパー等の物流業務を専門とするロジスティクス会社だが、オフィスビルやビジネスホテルなどの資産取得にも乗り出しており、今回は大型商業施設を取得して運用益を得る。(写真は、北海道フーズ輸送が取得した「キャポ大谷地」)
 
「キャポ大谷地」は、地上4階建て(3~4階は駐車場)の大型複合商業施設。地下鉄東西線大谷地駅に直結した立地で利便性が高い。1988年に三井不動産がデベロッパーになって開発され、当初は北海道ニチイが「ニチイ大谷地店」として出店した。
 
 その後、北海道ニチイは96年にマイカル北海道に組織社名変更、99年に「大谷地サティ」になったが、マイカル破綻によって同社は2002年にポスフールとして再出発。「大谷地サティ」は翌年、閉店になった。
 03年になって当時の札幌東急ストア(現東光ストア)が核店舗として出店、現在は1階に東光ストア大谷地店やコナミスポーツクラブ、ドコモショップ、2階にツルハドラッグ、くすみ書房、メガネのプリンス、100円ショップ「キャンドゥ」、婦人服・生活雑貨店などが営業している。
 
 土地建物は、三井不動産から、中央三井信託銀行に移り12年からは合併によって三井住友信託銀行が所有していた。
昨年12月末に北海道フーズ輸送が取得。不動産登記簿によると三井住友銀行が土地建物に21億円の根抵当権を設定している。
 
 北海道フーズ輸送は、ラルズなど食品スーパーの物流業務を手掛けており、資本金4800万円。12年度の年商は約39億円。同社は12年3月に札幌市中央区の札幌あおば生命ビル(南1西6)、5月にホテルルートイン札幌駅北口別館を取得している。「キャポ大谷地」も資産運用の一環として取得したもので、一定程度の利回りを確保するものとみられる。


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