低価格食品スーパー「業務スーパー」が、12月に北海道で3週連続で出店する。12月2日(木)に「伏古店」(札幌市東区)、9日(木)に「菊水元町店」(同市白石区)、16日(木)に「北見三輪店」(北見市)と続くもので、これによって「業務スーパー」は北海道で21店舗になる。(写真は、「業務スーパー菊水元町店」)

「業務スーパー」は、神戸物産(本社・加古川市)がフランチャイザーとなって全国展開する低価格食品スーパー。同社が国内外の協力工場で生産するプライベートブランド(PB)のグロサーリー(生鮮以外の食品)商品を中心に、製販一体の低価格で提供するのが特徴。店舗使用品のうち、約7割が神戸物産のPBで、その他、フランチャイジーが水産以外の精肉や青果も独自仕入れで取り扱っている場合がある。

 12月2日にオープンする「伏古店」(札幌市東区伏古8条3丁目8-27)は、苗穂通と宮の森北24条通交差点北西角地にある「ビラ・サンライト第2」の1階に出店。フランチャイジーとして運営するのはパスポート(本社・川崎市宮前区)。同社は、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉で、酒専門店と合体させた「酒&業務スーパー」のほか「生鮮&業務スーパー」などを57店舗展開している。パスポートが北海道に進出するのは初めて。酒、グロサリー食品、青果、精肉を取り扱う予定。

 12月9日にオープンする「菊水元町店」(札幌市白石区菊水元町5条2丁目2-8)は、南7条米里通沿いで、有限会社ウチダ商会(札幌市白石区)が建築主となって建設した平屋建て店舗に入る。運営するのは、G-7スーパーマート(本社・神戸市須磨区)。同社は、「業務スーパー」の最大フランチャイジーで全国172店舗を展開。北海道では、「八軒店」(札幌市西区)、「月寒西店」(同市豊平区)、「上野幌店」(同市厚別区)、「千歳店」(千歳市)、「恵庭店」(恵庭市)、「清田店」(札幌市清田区)、「月寒東店」(同市豊平区)、「厚別西店」(同市厚別区)、「小樽店」(小樽市)、「西野店」(札幌市西区)の10店舗を展開しており、「菊水元町店」はFC11店舗目となる。

 12月16日にオープンする「北見三輪店」(北見市東三輪2丁目37)は、大雪大通(国道39号線)沿いに出店。店舗をフランチャイジーとして運営するのはカワサキ(本社・水戸市)。同社は、茨城県で「業務スーパー」を14店舗展開、北海道では、2020年9月30日に「帯広西店」(帯広市)を出店しており、今回は道内2店舗目。3週連続出店によって、道内の業務スーパーは、札幌市内10店舗、岩見沢市、恵庭市、小樽市、千歳市、苫小牧市、函館市、北斗市、旭川市、帯広市、釧路市、北見市に各1店舗の計21店舗になる。

「業務スーパー」は、フルサービスの食品スーパーや総合スーパーと一線を画したグロサリー食品を中心とした低価格スーパー。フルサービスの低価格スーパー「トライアル」のミニ版とも言える業態。スーパー各社の大きな脅威にはならないものの、ジワジワと足元商圏に浸透していくとみられる。コロナ禍で食品値上げが続く中、生活防衛意識が高まっている消費者にとって、「業スー」の選択肢が高まりそうだ。


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