北方ジャーナル11月号発売中! 今月のトップは、北大の敷地内薬局誘致で深まった出来レース疑惑

マスコミ

「北方ジャーナル」2020年11月号が本日15日、店頭に並んだ。今月のトップは、北海道大学(寶金清博総長)の敷地内薬局誘致に浮上した出来レース疑惑の続報だ。公募の1年前、有力とみなされる調剤薬局に対し北大が出店構想に関する「事前調査」を行なっていたことが判明。この事前調査で唯一「留学生宿舎建設」を提案し、評価が高かったのが今回優先交渉権を得たメディカルシステムネットワーク(なの花北海道)だった。この問題をめぐっては入札妨害の疑いで捜査機関が動いていると巷間で囁かれ、周囲の疑念の声を受けて北大自身も内部調査に乗り出している。この敷地内薬局誘致ともリンクしていると言われているのが、先月号でも報じた名和豊春前総長の解任事件だ。解任の決め手とされた調査報告書は“追い出しありき”で作られた”可能性が高く、処分に関する一連の書類も本人に渡されていない。本号では入手した調査報告書を検証しながら反撃の準備に入った名和氏の動きを追った。(画像は、北方ジャーナル11月号の表紙)

 全国からマスコミが押し寄せている寿都と神恵内による「核のゴミ・文献調査応募問題」では、2本のコンテンツでフォロー。原子力資料情報室・伴英幸氏の講演録「我が国に地層処分の適地はない」は専門家の知見として興味深い。そしてルポライター・滝川康治氏の寄稿「地層処分計画は壮大な虚構」は、長年幌延問題を追ってきた同氏ならではの説得力。火山と地震、地下水の国である日本で政府が高レベル放射性廃棄物の地層処分にこだわる理由とは何なのか。勉強するにはもってこいの2本となっている。

 このほか道警不祥事追及シリーズも今回は読み応え十分。一般女性に暴行を加えるなどして強制わいせつ未遂で起訴された現職警察官が9月下旬、函館地裁の初公判で起訴事実を認めた。被害女性への足かけ5年にわたったつきまとい行為の恐るべき実態とは。本誌が調査報道を続けているヒグマ駆除をめぐる銃所持許可取り消し問題で、訴訟を審理している札幌地裁が10月初旬、砂川市の駆除現場を訪ねて現地調査を行なった。異例といえる裁判長自らによる現地確認。“撃てない町”の騒動は、まだ終わりそうにない。

 これら以外にも注目記事が目白押し。本誌でしか読めない道内の事件、話題が詰まった北方ジャーナル11月号のお買い求めは、離島にいる方も都会に住んでいる方もお近くのセイコーマートへ。大手書店、アマゾンでも購入可能。北方ジャーナルへの問い合わせや注文などは、右側下方にある同誌のバナーをクリック。

※11月号主要コンテンツ
【報道】
■北海道大学の闇──敷地内薬局公募の怪(2)。北大が公募前の調査で“メディシス推し”
■北大総長解任事件を紐解く(2)──“解任無効”を求め名和氏が訴訟を準備
■道警不祥事(45)──「触りたかった」わいせつ未遂巡査部長、初公判
■狩人、銃を奪われる(5)──銃所持訴訟で地裁が砂川のヒグマ駆除現場を確認
■核のゴミ──原子力資料情報室・伴英幸氏「我が国に地層処分の適地はない」
■核のゴミ──ルポライター・滝川康治氏「地層処分計画は壮大な虚構」
■医療現場で散った命(11)──看護師訴訟で道内2弁論続く「事実、早く認めて」
■原発労災認定訴訟(3)──“イチエフ”元作業員が証言「泣き寝入りは許されない」

【ニュース】
■人獣共通感染症の大家、橋本信夫が動物と人間の複合社会の危険を警告
■セコマや北大などが食品廃棄削減に向け共同事業体を設立
■「23年春開業」は本当に実現するのか。北海道BP建設に忍び寄るコロナ禍
■野次排除・国賠訴訟原告が講演。「安倍」後の初報告、道内2市で
■旧優生法違憲訴訟、札幌で結審。強制不妊被害・小島さんが陳述

【インタビュー】
●NPO法人ナルク札幌代表 八百坂 康子さん。シニア世代の居場所と可能性を創造
●倶知安観光協会・吉田聡会長「ニセコはコロナの危機を乗り越えて必ず復活する」

【医療】
●北腎会の坂泌尿器科病院が札幌市西区八軒に新築移転しスケールアップ
●札幌佐藤病院グループ「しんふぉに~28」の幸福食堂がドライブスルー方式で弁当販売

【企業】
●積丹スピリットが地元発のクラフトジンで拓くボタニカルな地域振興
●新千歳空港国際アニメフェス「コロナ禍の中で新時代の映画祭の在り方を示す
●組合員のライフライン支えるコープさっぽろが美味しく安い惣菜提供に注力

【自治体】
●「無投票当選で3選」の松野哲・岩見沢市長に訊く「人口減でも地域力を向上。スマートアグリシティへ」

【長期連載】
●ルポ「ひきこもり」(62)──自治体行政の支援の在り方とは。“居場所”は当事者らとつくるもの
●“農と食”北の大地から(189)──足寄発・放牧酪農とアニマルウェルフェア「ありがとう牧場」(後編)
●戦争遺産をめぐる旅(64)──いくつもの機銃弾痕を今に伝える愛知県半田市「半田赤レンガ建物」
●泊原発検証(51)──泊と神恵内が阿吽の呼吸で再稼働と最終処分を画策?

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