「スタートアップ・プロジェクトルーム」事業発表会、札幌の起業家4人がプレゼン

経済総合

 
 札幌市産業振興センター(同市白石区東札幌5条1丁目)内にある起業家のインキュベーション(支援・育成)施設「スタートアップ・プロジェクトルーム」に入居している4社が9日、同センターで事業発表会を開催した。支援機関や金融機関など約50人が参加、創業間もない起業家たちの事業計画を聞いた。IMG_0447(写真は、事業発表する『あかりみらい』の越智文雄代表取締役)

 産業振興センターには、創業して7年以内の起業家たちが次のステップを踏み出すまでのインキュベーション機能を備えたスタートアップ・プロジェクトルーム(SPR)を用意している。安い価格で部屋が借りられるほか事業に必要なインフラのほか様々な経営相談に乗る人的支援も手厚い。
 今回、SPRに入居している起業家の初めての事業発表会が行われたもので、発表会の臨んだのは、「あかりみらい」、「フーテックサービス」、「ポロワッカ」、「Wakka Japan」の4社。SPRの発足時から関わっているヒューマン・キャピタル・マネジメントの土井尚人代表取締役とクラウドファンディング運営会社ACT NOW代表取締役で弁護士・公認会計士の杉山央氏、フリーテレビディレクター・ライターの山田もと子さんがコメンテーターとして加わった。
 
「あかりみらい」は元北電マンの越智文雄氏が4年前に起業。省エネ・節電のスペシャリストとしてLED導入のコンサル活動を展開。「蛍光灯の生産終了が決まり、2020年までに日本の全ての明かりはLEDになる。環境省、経産省は補助を手厚くしており、補助を得るためにどういうところにアプローチすれば良いかなど企業、自治体にアドバイスしている」と話した。
 
「フーテックサービス」の今直樹代表取締役は、水産会社や青果会社、製菓会社で通算19年間の現場経験を生かして衛生指導や工場の効率化・機械化、品質管理、6地産業化支援などを行っている。「釧路産塩サバのホエー仕込みの開発支援や牛トロ丼の十勝スロウフードの北海道HACCP認定支援なども行った」とアピールした。 
 
 続いて、シニアビジネスに係るプラットフォーム事業を展開している「ポロワッカ」の新宮賢治代表取締役が事業内容を説明。同社は、高齢者の住み替え支援をワンストップで対応するホームベージ『暮らそっか』を運営しており、12月には札幌市の健康産業ビジネスモデル構築支援事業に採択されたことから「シニアのアンシンとワクワクに対応するプラットフォーム運営事業も始める」と述べた。
 
 最後は、海外初の日本産米専門店を香港、シンガポール、台湾、ハワイに設けて現地で精米、飲食店や個人に販売している「Wakka Japan」の伊藤聡取締役最高執行責任者が登壇。海外でおいしい日本産米を食べたいというニーズに応え、商社を介さずに直接輸出して現地で精米しているが、「仕入れる米は一軒一軒の圃場を見て決める。今年度の販売は800tほどになりそうで、8割は道産米。将来的には自ら農業参入して海外向けに特化した米づくりを目指している」と語った。
IMG_0455IMG_0459IMG_0461(写真は、上から今直樹氏、新宮賢治氏、伊藤聡氏)

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