コープさっぽろ(本部・札幌市西区)とサントリーグループ、北海道霧多布高校は、霧多布湿原保全のためコープさっぽろの店舗・宅配で、サントリー商品や同高校生徒が考案した、プリンの購入1点につき1円を寄付するキャンペーンを2024年8月26日(月)から同年9月17日(火)まで、23日間行う。(写真は、霧多布湿原保全キャンペーンの記者会見)
企業による霧多布湿原の保全活動は、サントリーグループのハーゲンダッツジャパン(本社・東京都目黒区)が最初。同社は、原料のミルクを厚岸郡浜中町から調達しているため、2007年から霧多布湿原保全活動をしている、NPO法人霧多布湿原ナショナルトラスト(小川洋子理事長)を支援する活動を始めた。2021年には、コープさっぽろが加わり、ハーゲンダッツのアイス各種を店舗・宅配で購入すると1点につき1円を寄付する取り組みになった。
これを受けて、2023年には、サントリー(本社・大阪市北区)とサントリーフーズ(同・東京都港区)がキャンペーンに参加、サントリーグループの飲料水各種やビール各種も対象商品になった。昨年は、84万6950円が霧多布湿原ナショナルトラストに寄付され、同トラストは、保全活動の一環として、民有地の湿原約4万5000㎡を取得した。
今年は、サントリーグループ商品の他に、地元の霧多布高校の生徒が考案した「きりたっぷりん」(地元の昆布醤油使用のみたらしソースで食べるプリン)も対象商品に加える。「きりたっぷりん」は、コープさっぽろが開催している「高校生チャレンジグルメコンテスト」の2021年大会で、コープさっぽろ賞を受賞した商品。「きりたっぷりん」の販売期間は、2024年8月28日(水)から同年9月3日(火)まで。キャンペーンに合わせて、10月26日(土)に開催予定の「霧多布湿原保全ツアー」に、5組10人を抽選で招待する企画も実施する。
2024年8月22日に行われた記者会見で、コープさっぽろの大見英明理事長は、「昨年は東京ドーム一つ分の湿原を購入できた。毎年この取り組みを続けて、10年で45万㎡、東京ドーム10個分の湿原を購入して、トラスト運動が進むことに貢献したい」と話した。ハーゲンダッツジャパン北海道支店の石崎賢一支店長は、「浜中町、霧多布高校、コープさっぽろと協業しながら、北海道おける持続可能な経済成長の一助となるように10年、20年とこの活動を継続していきたい」と語った。