コープさっぽろ(本部・札幌市西区)とヤマガタデザイン(本社・山形県鶴岡市)は2023年10月4日、相互の連携強化を図ることで、事業を通じた地域課題解決に取り組む「地域づくり包括連携協定」を締結した。(写真は、コープさっぽろとヤマガタデザインの包括連携協定締結式。左からヤマガタデザイン・山中大介代表取締役、コープさっぽろ・大見英明理事長=コープさっぽろ提供)
ヤマガタデザインは、山形県庄内地方の街づくり会社。庄内地方から日本の地方都市の課題を解決するモデル創出に取り組んでいる。田んぼに浮かぶホテル「スイデンテラス」を開設、庄内地方の関係人口、交流人口の増加をもたらしたほか、全天候型児童遊戯施設「キッズドームソライ」を通じて、地方都市の教育環境向上に取り組んでいる。農業にも本格参入、有機農業による農作物の生産と販売を行い、行政と連携して農業経営者の育成、有機農業に関わる開発にも力を入れている。
一方、コープさっぽろは、学校給食が提供できない地域での「スクールランチ」事業や宅配トドックを通じた高齢者見守り、資源のリサイクルなど、再生可能エネルギーの利用など社会課題の解決に繋がるソーシャルビジネスの蓄積がある。今回、「地域づくり包括連携協定」を締結することにより、協働して子育て・教育、人材獲得、交流・関係人口の獲得、その他地域の街づくり事業に取り組む。
具体的には、コープさっぽろの店舗や宅配センターに併設されている「トドックステーション」に、ヤマガタデザインが「キッズドームソライ」で培ったノウハウやソフトコンテンツを組み合わせ、親子が夢中になれる空間「ソライ工房」を構築する。また、コープさっぽろは「キッズドームソライ」のプラチナサポーターに就任、子どもたちが楽しめるワークショップを連携開発する。
さらに、ヤマガタデザインの経営人材をスカウトサービス「チイキズカン」を活用、コープさっぽろのグループ各社でのCXO(各部門の最高責任者)人材の採用に繋げる。ヤマガタデザインの山中大介代表取締役は、「コープさっぽろと連携して取り組む北海道の課題解決への挑戦が、日本の地方都市の希望になるようなモデル構築に力を入れたい」と話した。