札幌狸小路商店街の「本陣狸大明神社」、11月中旬仮住まいで復活

社会・文化

 札幌狸小路商店街でビル建て替えのため参拝中止になっていた「本陣狸大明神社」(略称・狸神社)が11月中旬、仮住まいで復活する。「狸神社」は、同商店街の守り神のような存在で、八つの徳があるとして参拝者も多かった。人出が戻りつつある中、同商店街の人気スポットが再登場する。(写真は、建て替えのため参拝中止になっている「狸神社」=左のシャッターが下りている場所)

「狸神社」は、狸小路商店街の100周年を記念して、1969年に建立された。最初は旧エイトビル(現アルシュビル)東側の現「ロッテリア札幌中央店」の付近にあったが、その後、同じ旧エイトビルの商店街アーケード内に移設された。そして、1979年に竣工した「ウインズ札幌B館」(狸小路5丁目センタービル)の1階西側に移り、以来42年間にわたって親しまれてきた。
 
 しかし、建物の老朽化により、JRA(日本中央競馬会、東京都港区)は、新たに「ウインズ札幌」(南3条西丁目)を建設、今年5月に「ウインズ札幌B館」の賃借を終了、同ビル1階にあった飲食店も相次いで閉店して6月末には空きビルになった。その後も「狸神社」は鎮座を続けていたが、同ビル建て替えが決まり、9月26日を最終参拝日として姿を消した。

 ビルの建て替えには3年ほどかかるため、狸小路商店街振興組合は仮住まいでの再開を決め、11月中旬に狸小路4丁目付近に再登場する。同商店街振興組合の島口義弘理事長(たぬきや社長)は、「コロナ禍で仮住まいの設備を作るのが遅れているため、11月中旬になってしまった。祠のような仮住まいには、車輪が付いているので、商店街のイベントに合わせて移動、参拝機会を増やしたい」と話している。3年後に狸小路5丁目センタービルが新しく生まれ変われば、狸神社は仮住まいを解消して戻ることになっている。

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