老朽化のため新築工事を進めている岩見沢市役所新庁舎の姿が徐々に見えてきた。11月中旬現在で鉄骨は最上階の4階まで組み上がっている。工期はあと1年、2021年11月の竣工に向け建設現場は緊張感と熱気に包まれる。(写真は、4階まで鉄骨が組み上がった岩見沢市役所新庁舎)

 現庁舎は1965年に竣工した建物で、今年が築55年。市は老朽化や耐震性の問題から新庁舎建設の検討を2017年4月から開始。現庁舎の前面敷地(鳩が丘1丁目1番外)を利用して建て替えを決め、基本設計、実施設計を経て19年10月末から工事に着手した。
 
 新庁舎の建築面積は約978坪(3230・68㎡)、鉄骨鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造の地下1階、地上4階建てで、延べ床面積は約3248坪(1万719・91㎡)。工区は1工区と2工区に分かれ、1工区は松浦建設・日東建設・山本建業の特定建設工事共同企業体、2工区は勝井建設工業・三光建設・柏﨑建設の特定建設工事共同企業体で、いずれも岩見沢市内の建設業者が施工している。設計は久米設計(本社・東京都江東区)、監理は岩見沢市総務部新庁舎整備室・久米設計札幌支店(札幌市中央区)。総投資額は79億8900万円。

 新庁舎の延べ床面積は現庁舎よりも約1・6倍広くなり、各階の執務室は間仕切りのないオープンフロアで、将来の組織変更に柔軟に対応できるユニバーサルレイアウトを導入する。また、大規模災害時にライフラインがストップしても防災庁舎として機能させるため、7日間分の自立稼働を可能とする非常用発電設備や給排水設備も設置する。
 工事は21年3月半ば頃まで躯体工事が続き、それ以降は内外装工事と外構工事が始まる。庁舎の外装カラーは、アースカラーを基調とした色彩になるという。これからの1年間、着々と進む工事現場には躍動感が漲(みなぎ)る。なお、現庁舎は22年2月から解体工事に入る。


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