APAMAN(アパマン、本社・東京都千代田区)の連結子会社、アパマンショップリーシング北海道(同・札幌市北区)が運営する「アパマンショップ平岸駅前店」のガス爆発事故からまもなく1年、APAMANが7日開示した2019年9月期決算で、同事故に関連した特別損失が11億5000万円になったことが示された。保険金は満額の3億1000万円を特別利益として計上、実質的な損失は8億4000万円になったことがわかった。(写真は、爆発事故から5日後=2018年12月21日=の現場)

 昨年12月16日午後8時半に発生した消臭スプレーガス爆発事故は、けが人52人、近隣建物41棟、車両32台に被害を及ぼすなど広範囲に及んだ。約200人がアパマンリーシング北海道に被害を申し出て、個々の被害者や近隣店舗に補償金支払いについて対応。APAMANが今年2月13日に開示した資料によると被害総額を10億700万円と見込み、APAMAN第1四半期(18年10月1日~12月31日)の特別損失に計上。また、第1四半期中に入金された8700万円の保険金を特別利益に計上していた。
 その後、第2四半期(18年10月1日~19年3月31日)は保険金受取として2億7800万円、第3四半期(19年4月1日~19年6月31日)は3億1000万円を計上していた。

 7日に開示された19年9月期通期決算で補償金支払い額が総額11億5000万円だったことが初めて示された。補償額は当初から1億4300万円増加した。なお、通期売上高は459億3400万円(前期比10・2%増)、営業利益は20億5500万円(同26・4%増)、純利益は2億7200万円(前期は10億7300万円の純損失)になった。
 平岸ガス爆発時事故の現場となった酒井ビルは、現在建て替え工事が進んでいる。また、道警は「アパマンショップ平岸駅前店」の店長(34)を重過失激発物破裂と重過失致傷の疑いで書類送検する見通しだという。



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