2023年3月に北広島市で開業する北海道ボールパークFビレッジの新球場「エスコンフィールドHOKKAIDO」内に、一般的な食品スーパー並みの広さがある国内最大級約584坪(1930㎡)の「あそび場」が整備されることになった。Fビレッジを運営するファイターズスポーツ&エンターテイメント(本社・札幌市豊平区)と教育玩具・遊具の輸入販売やあそび場づくりを行っているボーネルンド(同・東京都渋谷区)が17日にパートナーシップ契約を締結、これまでの球場などに整備されているキッズエリアの常識を超える「あそび場」をつくる予定。(写真は、工事全体の38%まで進捗した北海道ボールパークFビレッジの新球場「エスコンフィールドHOKKAIDO」=2021年8月17日撮影)

 ファイターズスポーツ&エンターテイメントとボーネルンドが締結したのは、「あそび・スポーツ環境」領域での戦略的パートナーシップ契約。この契約に基づき、ボーネルンドはFビレッジの開発に参画、子どもたちが「あそび」を通して成長する社会づくりや地域の交流を深めていくコミュニティづくりに共同で取り組むことにした。

 その一環として、新球場のライト側に屋内と屋外が一体となった約584坪(屋内約318坪=1050㎡、屋外約266坪=880㎡)の「あそび場」を整備する。室内には、北の大地を想起させるシンボリックな城の形をしたロビニア材使用の遊具を設置するほか、屋外には雪の影響を勘案して高さ12mのドーム状のロープ遊具、ボルダリングの設備などを設置。乳幼児から小学校高学年まで幅広い子どもたちが楽しめるようにゾーン別に区分する。ボーネルンドは、全国50ヵ所で屋内外の「あそび場」を展開しているが、この施設は最大の「あそび場」になる。

 また、この「あそび場」に隣接して、新球場を模した子ども用のミニチュア版フィールド(30m四方)の「キッズフィールド」も整備する。さらに、身体を動かす「あそび」だけでなく、絵画や造形、コミュニケーションの取り方など「あそび」をキーワードにしたワークショップを展開するアクティビティにも取り組む。

 17日に北広島市内で行われた会見で、ボーネルンドの中西弘子社長は、「今回の取り組みを通して、多世代が交流できる場を創造できることをうれしく思う。『あそび』を通して子どもを健やかに育て、地域を活性化する全国の先進事例になると期待している」と話した上で、「スポーツの土台に『あそび』があるという考えを広げたい。また、『あそび』を通して北海道全域での地域活性化、まちづくりに貢献したい」と述べた。
 ファイターズスポーツ&エンターテイメントの三谷仁志取締役事業統括本部副本部長は、「北海道ボールパークFビレッジは、次世代の子どもたちを大切にしたいと考えており、スポーツと『あそび』の融合を図っていきたい。ボーネルンドとパートナーシップを組むことによってそれが可能になる」と話した。



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