北広島市共栄の総合運動公園予定地を利用した、プロ野球日本ハムファイターズの新本拠地「北海道ボールパーク(エスコンフィールド北海道)」の建設が始まった。地肌の見える36・7haの広大な敷地には、くい打ち機械やショベルカーなどの重機がところどころに置かれ、これから始まる大工事を予感させる。3年後の2023年3月、約3万5000人を収容する新球場が眼前に現れる。(写真は、「北海道ボールパーク」の建設地)

 建設予定地西側のやや高くなったところから敷地全体を望める場所がある。かつて山林だった一帯は伐採され、地肌が一面に広がっている。高度成長期に山野を切り崩し、宅地に変えていった時代を彷彿させるような懐かしさを含んだ光景だ。遠くに望める北広島駅前の団地群が郷愁を誘うようにアクセントを付けている。

 現場事務所が設置されたJR千歳線側では黒いフェンスが敷地を囲い、そこには『世界がまだ見ぬボールパークをつくろう。』と大きく書かれている。ボールパークの核となる新球場は、国内初の開閉式屋根で天然芝という。建築面積は約4・8ha、地上6階、地下2階、約3万5000人が観戦できる。事業費は約600億円。建築主はファイターズスポーツ&エンターテイメント(札幌市豊平区)、施工は大林組・岩田地崎特定建設工事共同企業体。

 静寂が広がる敷地に間もなく建設の槌音が響き始め、3年後には世界がまだ見ぬボールパークが誕生することになる。


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