北方ジャーナル2025年1月号発売! 今月のトップ記事は本誌独占「警察官の強制性交 1年以上を経てあかるみに」

マスコミ

「北方ジャーナル」2025年1月号が、きょう2024年12月14日から店頭に並んだ。今月のトップ記事は、本誌独占「警察官の強制性交 1年以上を経てあかるみに」だ。さらに11月号で反響を呼んだ「旭川いじめ凍死事件」の続報もお届けする。(画像は、北方ジャーナル1月号の表紙)

 警察不祥事に関連する、本稿記者の定期的な公文書開示請求をめぐって11月中旬、情報公開を扱う地元警察の担当課が前年の手続きに不備があったとして記者に謝罪した。なんらかの原因で文書の探索漏れがあり、一部の事件・事故の記録が開示されていなかったという。1年以上を経て改めて開示されたのは、警察官による強制性交事件と公用車の人身事故、計2件を記録した公文書。今回、開示漏れが発覚していなければ、いずれも永久に陽の目を見なかった可能性が高い。

 こちらの展開にも注目だ。「旭川少女いじめ凍死事件」に関する再調査委報告書の内容に真っ向から異を唱え、怒りの告発を強めている当時者がいる。後に亡くなる廣瀬爽彩さんが入学した旭川市内の中学校で当時の校長を務めていた金子圭一氏(65)、その人だ。「再調査委による報告書の内容はあまりに事実とかけ離れており、最初からいじめありきになっている。この問題に関わった生徒や教職員の名誉、爽彩さん本人の尊厳を少しでも回復させたい」。こう語る金子元校長が本誌の取材に応えたのはなぜか。次号では本人に迫るインタビューをお届けする。

 画期的か、物足りないか──。警察官の行為の違法性が問われていた裁判で12月初旬、問題の捜査を一部違法と認める判決が言い渡された。黙秘権行使を申し出る容疑者に供述を強要し、また弁護人とのやり取りを記録した「被疑者ノート」を無断で持ち去るなどした法廷で公開された取り調べ映像。そこには、適切とは言い難い捜査員の言動が記録されていたが、それらの人権侵害は認定されず、弁護側は控訴を検討することに。判決は、不適切な取り調べにお墨つきを与えてしまうおそれがあるという。自白の強要などの人権侵害は決してあってはならない。

 北海道新聞社(宮口宏夫社長)が11月1日、本社を札幌市中央区大通西3丁目から創成イースト地区の同区大通東4丁目に移転し、再スタートを切った。2023年9月末に夕刊を廃止、2024年6月1日に朝刊の月ぎめ購読料を税込3800円から税込4300円に値上げする中で、新社屋への移転を「第二の創業」と位置付ける同社。だが、今回の価格改定で購読部数が一気に落ち込み、道民の道新離れが進んでいる印象も否めない。旧社屋の活用問題など課題が山積している同社の現状を探った。

 寿都や神恵内が受け入れた核のゴミの地層処分調査の行方はどうなるのか。11月22日、“核のゴミ”処分事業者のNUMO(原子力発電環境整備機構)が後志管内の寿都町と神恵内村で行なった「文献調査」の報告書が公表され、大きな節目を迎えた。今後は、住民投票条例を制定した寿都町が「概要調査」の是非を町民にいつ問うのか、また調査に反対する意思を示してきた鈴木直道知事がどう最終判断するのか──が大きな焦点になる。「日本列島でも地層処分はできる」との政策は核燃料サイクルを延命させるための壮大な虚構と筆者は看破する。現地の情勢などをレポートする。

 恵庭でもちあがった障碍者虐待疑惑に新展開だ。それまで傍聴席から審理を見守ってきた当事者が、初めて代理人らとともに原告席に着いた。本誌2023年10月号から報告を続けている、恵庭市の牧場での障碍者虐待疑惑。長期間にわたった被害の賠償を求めて裁判を起こした男性3人のうち1人が、支援者らの前に顔を晒して声を上げ始めた。いわゆる奴隷労働や年金詐取の実態を広く知って貰いたいとの強い思いが、自らの背中を押すことになったのだという。

 このほか、長年にわたり東京都の環境行政に携わり、全国の廃棄物問題の市民運動にも関わってきた藤原寿和さんによる「ラピダス検証」、日本学術会議が主催した講演会「北海道から多文化共生を考える」の報告レポート、北海道風力発電問題ネットワーク代表・佐々木邦夫さんへの取材記事にも注目。医療レポートは、変形性膝関節症にラジオ波治療を導入した北海道整形外科記念病院の取り組みを紹介する。道内の事件、話題が詰まった北方ジャーナル12月号のお買い求めは離島の方も都会の方も、お近くのセイコーマートへ。大手書店、アマゾンなどでも購入可能。北方ジャーナルへの問い合わせや注文などは、右側下にある同誌のバナーをクリック。

※1月号主要コンテンツ
【報道】
◾️道警が文書不開示で本誌記者に謝罪。1年間あかるみにならなかった警官の強制性交
■旭川いじめ凍死事件の元校長が再調査報告に「クラス内でのいじめはなかった」と反論
■21世紀の人質司法(5)──黙秘権侵害・私物検閲訴訟で札幌地裁が道警に賠償命令
■部数減少と値上げの年に創成イーストへ移転した北海道新聞社に問われる経営と編集
■核のゴミ”レポート(40)──「文献調査報告書」公表で節目を迎えた処分地選定の行方
◾️狩人、銃を奪われる(10)──有害鳥獣駆除の猟友会に動揺を走らせた控訴審逆転敗訴
◾️告発・陸の蟹工船(8)──原告男性が実名顔出しで証言。恵庭・障碍者虐待裁判報告
◾️誰の為の半導体立国か。「綺麗事」で語られるラピダスの負の側面に警鐘を鳴らす有識者
◾️日本学術会議講演会「北海道から多文化共生を考える」報告。待ったなしの多文化共生
◾️「北海道風力発電問題ネットワーク」代表の佐々木邦夫さんに訊く(前篇)

【ニュース】
■旭川いじめ凍死事件の元校長が再調査委の報告書を真っ向否定
■パワハラ調査アンケート改竄か 現職自衛官の裁判で国に求釈明
■北海道初出店の「ロピア」で来店客1万5千人、売上げ1億円の衝撃
■多様化する家族のケアのあり方 いま「支える人」を支える体制を

【新春インタビュー】
●北海道知事 鈴木 直道氏──可能性秘めたラピダスと観光 北海道創生を目指し道庁一丸
●札幌市長  秋元 克広氏──保育行政の信頼回復は急務 観光復活、GX投資で集まる注目

【政局インタビュー】
●立憲民主・逢坂誠二道連代表に訊く──先の総選挙、立憲を大勝に導いたのは?」

【観光インタビュー】
●北海道観光機構の小金澤健司会長に訊く──アドベンチャートラベルと美食旅で観光総消費額3兆円目指す

【Agri Report】
●羽幌発「株式会社焼尻めん羊牧場」の挑戦。民間の力で羽幌の地域資源を再生へ

【ビジネス】
●開業から1年。総支配人が語ったココノススキノの今、来場1100万人超に達した複合要因

【医療】
●北海道整形外科記念病院が変形性膝関節症の治療で導入した「ラジオ波治療」とは

【漫画】
●回顧2024 それは大地震から始まった!!

【教育】
●不登校を経験した母親が実践するホームスクール「頑張り過ぎた子を休養させ、自分で学びの場を選ぶ自由を」

【長期連載】
●ルポ「ひきこもり」(112)──親側と当事者による本音対談から【後篇】
●戦争遺産をめぐる旅(109)──新ミュージアムの着工を待つ大分県の「宇佐市平和資料館」

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