札幌学院大学(本部・江別市)は、4月1日の新札幌キャンパス開校を機に、道内の起業、創業支援を強化するエコシステムの構築に乗り出した。その一環として16日に公益財団法人北海道中小企業総合支援センター(同・札幌市中央区)、日本政策金融公庫(本店・東京都)と連携協定を締結、札学院大をハブにした起業家育成から創業支援、事業承継などをシームレスで行える体制をつくる。
(写真上は、北海道中小企業総合支援センターと札幌学院大学との連携協定調印式=左から札学院大・河西邦人学長、同支援センター・阿部啓二理事長)
(写真下は、日本政策金融公庫との連携協定調印式=左から日本政策金融公庫・久木田眞郎国民生活事業本部北海道地区統括、河西学長)

 札学院大は、これまでも経営や創業について座学だけでなく実践的な人材育成をしており、ソーシャルビジネス分野では大学院と札幌市が連携してソーシャルビジネススクールを開講してきた。18歳人口の減少など道内私立大学の学生募集は年々厳しくなっており、起業、創業に関するエコシステムを構築することで、他大学との差別化を進め生き残りを進めることにしている。

 今回、札学院大は北海道中小企業総合支援センターと連携協定を締結、大学の人材・知的資産と同支援センターが有する中小企業支援スキルや専門人材を融合させて、地域のイノベーション創出を図ることにした。協定調印式で同支援センターの阿部啓二理事長は、「大学との協定は今回が初めてとなるが、当センターが支援している中小企業の商品開発や販路開拓の分野で学生の視点を加味することをはじめ、創業、事業承継、地域支援の取り組みを進める中で札学院大が有する知見やノウハウをうまく組み合わせて道内中小企業、小規模企業への支援を効果的に実施したい」と話した。

 また、日本政策金融公庫との連携協定調印式では、同公庫の久木田眞郎国民生活事業本部北海道地区統括が、「当公庫は、道内で4大学(室蘭工大、北見工大、東京農大生物産業学部、はこだて未来大学)1高専(函館高専)と連携協定を結んでいるが、今回は初めて文系大学と協定を結んだ。札学院大の学生や卒業生たちと連携しながら、道内経済全体を底上げする取り組みを行っていきたい」と述べた。

 2つの協定を締結した河西邦人学長は、「創業の分野でゼロ・トゥ・ワンという言葉があるが、政策金融公庫のノウハウを生かして当大学でゼロからワン(1)を生み出す起業家教育を行い、実際に起業する際に資金面で協力してもらい、創業後は中小企業総合センターに支援してもらうようなエコシステムをつくりたい。北海道の持ち味を生かしながら起業、創業する人材が輩出するような地域にしていきたい」と決意を話した。

 札学院大は、江別市にキャンパスがあるが、同市内の北翔大学や北海道情報大学、酪農学園大学、さらに新札幌キャンパスに隣接する札幌看護医療専門学校のほか札幌ベルエポック製菓調理専門学校、札幌ベルエポック美容専門学校などを展開する滋慶学園グループ(本部・大阪市中央区)と連携協定を締結しており、それぞれの学生の起業、創業についても協力関係を築いていく。札学院大は、大学生き残りの一環として創業を軸に他大学との差別化を鮮明にしていく。



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