三菱地所(本社・東京都千代田区)は、同社初の病院不動産開発事業となる「札幌南徳洲会病院」の移転建て替え工事に着手した。竣工後は、三菱地所が病院施設を保有して医療法人徳洲会に賃貸、同法人が2021年夏頃から病院の運営を開始する。(写真は、三菱地所が初の病院不動産事業として取り組む「札幌南徳洲会病院」の移転建て替え工事の現場)
現在、「札幌南徳洲会病院」は、札幌市清田区里塚1条2丁目20ー1にあるが老朽化、狭隘化しているため移転建て替えする。現病院の診察・入院機能を継続しながら病院の更新を行うため、北に約2・5㎞離れた同区平岡5条1丁目5に三菱地所が新病院を建設する。
新病院の敷地面積は約3062坪(1万105・58㎡)で、建築面積約1049坪(3462・24㎡)を使って鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造の地下1階、地上2階建ての建物を建設する。延べ床面積は約2175坪(7180・76㎡)、建物の高さは13・86m。建築主は三菱地所、設計、監理は内藤建築事務所(東京都中央区)、施工は日本建設(本社・東京都文京区)。21年5月竣工予定。
病床数は88床(一般48床、ホスピス40床)、人工透析25床。診療科は、内科、消化器内科、緩和ケア内科、呼吸器内科、腎臓内科、循環器内科、糖尿病内科、リハビリテーション科、漢方内科。
新病院には、北海道の風土に配慮したサンルームのある病室を設置するほか、森と一体となったカフェや四季を感じるデイルームを施すなど日本一のホスピスケア病院の実現を目指す。また、土地の起伏を生かして透析専用の玄関を確保、外来の玄関と異なるダブルアプローチとする。
三菱地所は、「札幌南徳洲会病院」以外にも国内で複数の病院不動産事業の計画を進めており、将来的には医療を核に住宅や商業施設を組み合わせたウェルネスタウンにも取り組んでいく。