札幌・斗南病院の移転新築先にKKRホテル札幌が浮上

医療関係

 札幌市中央区北1西6にある斗南病院は老朽化で建て替えが検討されているが、移転場所として赤レンガ北側にあるKKRホテル札幌(北4西5)が有力視されている。宿泊施設と病院を一体化した複合施設となる模様。ただ、移転場所は流動的で、現在、駐車場として使われている道有地(北4西7)になる可能性もある。


 斗南病院は、築48年で老朽化が進んでいる。国家公務員共済組合連合会が所有・運営している総合病院で歴代病院長には、北大医学部教授が派遣されている。現病院長の加藤紘之氏は、池田町生まれで北大医学部卒。北大第二外科教授を経て北大病院長、2004年4月から斗南病院病院長に就いている。
 建て替えについては、08年10月に発行された『斗南病院だより』の中でも、奥芝俊一副院長が巻頭言の中で言及している。ただ、現在地は空地が少なく2年前に現在地で建て替えをしたJR札幌病院のようにはならないと見られている。
 このため移転新築先として浮上しているのが、同じ国家公務員共済組合連合会が所有・運営しているKKRホテル札幌。しかし、この立地もKKRホテルの敷地だけでは足りないため、隣接する林業会館を含めての一体再開発となりそう。
 低層階にはホテル、上層階には病院という複合機能を持つ施設が有力。ただ、土地の一部を林業会館が所有しているため地権者の権利調整が必要になる。
 一方で、旧札幌厚生病院跡地で道が保有している北4西7の土地も移転候補地となる可能性もある。この土地は現在、駐車場として利用されているが財政難の道は公的機関への売却を探っていると見られている。斗南病院への売却はその条件を満たしているが、道庁本庁舎に近接して国家公務員の病院施設を誘致することに異論もある模様だ。
 斗南病院の病院長の定年は70歳。加藤病院長は今年70歳を迎えるため、移転新築の具体的道筋をつけて勇退するものと見られている。

関連記事

SUPPORTER

SUPPORTER