参議選道選挙区で民主党小川勝也氏4選、「一からコツコツとやる」とまるで敗戦の弁のごとく喜びも”中の下”くらい

政治全般

 第23回参議院選挙は道選挙区で民主党現職の小川勝也氏(50)が4選を決めた。午後8時の投票締め切り後、数分で当選確実が報じられると支持者が詰めかけた選対事務所には歓声が上がったが、その後はまるで敗戦したかのような沈黙が続き民主党の厳しい戦いを選対幹部らは見守った。小川氏が事務所に顔を出したのは午後9時。小川氏は支持者らと握手を交わした選対幹部らと握手。横路孝弘本部長が、「TPP、原発、憲法改正とたくさんの課題を抱えた選挙だった。投票率が低かったことも大変気になるが小川さんは道民の声を受けてこれからしっかりと国会で活動してくれるものと確信している」とお礼の言葉を述べた後、小川氏は康子夫人(48)とともに徳永エリ本部長代行の音頭で万歳三唱した。小川氏が語った当選の弁は次の通り。(写真左は万歳三唱する小川勝也氏=左から2番目と康子夫人=左から3番目。写真右はインタビューに臨む小川氏)
 
「訴えを明確にしつつも大変厳しい戦いだった。まずは議席を死守するという初期の目的を達成できたことを道民の皆様に感謝申し上げます。道内でも全国的にも大変厳しい民主党への評価をいただいた。6年間の任期をいただいているが、国会でやらなければならない仕事を考えると緊張で身の引き締まる思い。道民の声をしっかり反映して国会で仕事をしていきたい」
 
「アベノミクスで景気が良くなったと報じられているが、道民の実感とはかけ離れていたのではないかと思う。そこは受け入れられたのかなと思う。TPPに関しては農業のみならず北海道経済に大変厳しい影響が及ぶと言うことが都市部の方々にも理解いただけた」
 
「政治にはバランスが大事だということが有権者の皆様にもご理解いただけた。『民主党は何をやっているんだ、ここでしっかりしなければだめだ』と厳しい叱声や応援の声をいただいた。まさに私の思っていることと同じで今は踏ん張りどころ。国会には与党と野党がなければ成り立たない。ここで民主党がしっかりしていかないと日本の民主主義そのものがおかしくなってしまうと訴えてきたので、まさに身を引き締めていきたい」
   
「民主党は一から出直しということになる。ただ、私自身今回4回目の当選を果たすことができた。最初民主党ができたころはかなり数が少ないところから参議院はスタートしたのでその経験も活かして政権に批判を加えながら対峙し、しっかりと有権者の皆様に情報を提供していく、そんなところから頼りがいのある党へ、民主党を信頼していただけるように一からコツコツと頑張っていきたい」
 
「情報を引出し有権者にお伝えしたい。民主党の存在意義を改めて大きなものにしていきたい。選挙中も訴えてきたが議席のバランスは変わっても政権が暴走しないような形で主張を繰り広げていきたい」
 
「6年前以前はねじれ以前を長く経験してきた。強行採決をされる経験もたくさんあった。国会にはいろいろな戦い方もある。やはりマスコミを通じて、あるいは直接でも有権者の皆さんに国会を監視して暴走していかないようにさせていただかなければならない。私たちがどうしても許せない法案や方向性は有権者の皆さんも直接ご判断をいただく場面もあろうかと思う。有権者の皆様に我々の主張が信じていただけるようにコツコツと信頼回復に努めていきたい」
 
「衆院でも参院でも野党第一党の立場はキープできている。しっかりと政権に対峙して国民の代わりに、与党・政権にモノ申してくれるのは民主党だと信頼感を回復していけるようにこつこつと有権者に発信して行きたい」
  
「TPPに関して政権が23日以降、どういう形で情報を国民に提供しあるいは国会を通じて国民に提示するのか不透明な部分があるが、やはりTPPには反対をしながら特に北海道では農業や関連経済が大変な影響を受けるのでそのことをしっかり踏まえながら対応していきたい。TPPで聖域が守られない場合はどうするのか。伊達先生が言われたように撤退していただくように働きかけをしなければいけないと思う」
 
「アベノミクスについては事前の運動を含めて多くの方にお話を伺ってきた。小さな株式投資をしている方は確かに含み益がある。しかし、訴えてきたように暖房費やガソリン代、食料、電気料金が上がってくるのでジワジワと打撃が来ていると思う。私たちが訴えていたように本州の一部の大企業の方々や輸出産業の方、いずれにしろ海外の機関投資家を含めて株式を持っている人たちだけが得をしているという私たちの訴えは間違っていなかった。そのことは多くの道民の共感は得ていると思う」
  
「緊張に包まれた4選だ。民主党は北海道でも厳しい評価をいただいているし全国でも厳しい戦いを強いられているので、当選をさせていただいたのは感謝感激で大変うれしいが、素直に喜べる状況ではない。昨年から厳しいまま選挙戦に突入したのは事実。しかし、早い段階から民主党北海道一丸となって道民の皆さんに訴えていく内容を精査して4つの項目に絞って各級議員の皆さんと同じ方向性で道民有権者に訴えたのが功を奏したのではないかと思う」
 
「まだ得票の分析などをしていないので何とも言えないが最低限議席を死守できたということはまず当初の目的を達成できたのではないかと思う。厳しい道のりではあるが、どう考えても民主党がしっかりしていかなければならないのは事実なので横路代表以下一致結束して頑張っていきたい」
 

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