2015年5月に札幌市長に就任した秋元克広氏(62)の「さっぽろ未来セミナー」が2日午後6時から札幌市中央区のロイトン札幌3階ロイトンホールで開催された。毎年1回、11月の初旬に行われているセミナーで、今年も約1000人の支援者が参加した。秋元氏は来年の市長選への出馬を明言しなかったが、「引き続き支援をお願いしたい」と述べ、再選出馬は既定路線であることを匂わせた。(写真は、事実上の出馬宣言をした秋元克広市長)
セミナーは、連合後援会と「さっぽろの未来をつなぐ市民の会」の共催。最初に、両会の共同代表を務める加藤欽也氏(ほくていホールディングス社長、昭和交通代表取締役)が挨拶。加藤氏は、「秋元市長の就任から3年半が経ったが、オリンピックや新幹線駅の位置、日ハムドーム、市の職員不祥事多発など様々な問題があった。秋元市長は100点満点ではないけれども合格点だと認識している。秋元市長は来期に向かってしっかりと政策を考え、来年のどこかの時点で出馬の話が出ると思う。札幌をニュートラルな立場で運営してほしい思いでいっぱい。皆さまには今後ともご支援を賜りたい」と語った。
続いて、特別講演として日本医療大学総長の島本和明氏(前札幌医科大学学長)が『ここまで進んだ心血管病の治療~健康長寿を目指して~』をテーマに約40分講演した。
その後、秋元市長が登壇して市政報告。北海道胆振東部地震で全市に被害が出たため復旧、復興に向けて総額約190億円の予算を補正計上したことやトップセールスによる企業誘致で市長就任から46社(約1400人の雇用)を誘致したこと、さらに税収も市長就任後に56億円増加、都心再開発で民間投資が今後も3000億円になることなど実績と見通しを説明した。
秋元市長は最後に、「札幌の50年先、100年先を見据えた街づくりの基盤をつくりたいと市政を進めてきた。課題はまだまだある状況の中で、改めて皆さま方に札幌についての考えをお話させていただく機会を頂戴したいと思っている。是非ともこの札幌、北海道が誰もが安心して暮らせるように皆さま方と一緒に街づくりを進めたいのでご支援をお願いしたい」と、再選出馬に向けた意気込みを語って結んだ。
(セミナーには約1000人の支援者が参加した=写真)