道の公宅管理民間移行へ来年度中に結論 この3年間で80戸分の敷地10億円で売却の実績も

道政

P1080121 道庁職員が住む公宅管理の民間移行に向けて検討作業を進めている道は、平成22年度からの3年間で約8300戸あった公宅を224戸削減、そのうち80戸分の敷地を約10億円で売却したことを12日に開かれた道議会決算特別委員会で明らかにした。北原秀一郎道議(自民党道民会議、紋別市選出、当選2回)の質問に答えた。(写真は、道議会)

 道は行財政改革の一つとして公宅の民間管理について検討を始めている。他府県では公宅の民間管理への移行で人件費や維持費、管理費の削減に効果があった例があり、道も平成22~26年度の間で民間管理への移行が可能かどうかの検討を進めている。また、その5年間に公宅300戸削減したうえでそれらを売却する方針も決めていた。

 12日に道が決算特別委員会で明らかにしたのは、この3年間で224戸を削減。このうち128戸分を取り壊して民間への売却を行い80戸分の敷地を10億円で売却したことを示した。

 また、同25年7月現在の公宅戸数と入居戸数、入居率も示した。それによると、石狩振興局を含む本庁管内は1036戸中884戸、入居率85・3%。総合振興局や振興局のある地域は全体で4331戸中3755戸、同86・7%。そのうち旭川市内の入居率は74・4%、函館市内は76・4%。各振興局がある地域以外の地域は2770戸中2295戸、同79・2%。

 道では、「札幌市内やその他の都市部では空き公宅が増加しつつあり集約等によってさらに削減可能。振興局以外の地域では民間住宅も望めず公宅の必要性は高い」としつつも公宅民間管理に向けて修理修繕の申請や負担等について本庁で集約管理する体制にしたとしている。職員数の削減で公宅の必要戸数も減りつつあり、適正戸数を見極めて民間管理への移行態勢を整え同26年度中に結論を得るとした。

 なお、公宅の新築は同17年度以降ゼロだという。

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