高橋はるみ北海道知事の3選で春の人事が6月に行われた道庁だが、来年の人事は例年通り4月に行われる。副知事など特別職では交代時期とされる3年を迎える対象者が3人いるほか、総務省出身の副知事も就任2年になることから本省への戻る可能性も取り沙汰されている。今年6月人事では、特別職が1人を除いて動かなかっただけに来春はトップ層の大幅な人事が予測される。(写真は道の本庁舎)
副知事ポストでは、総務省出身の多田健一郎氏(49)が本省へ戻るかどうかに注目が集まる。多田氏は泊原発問題を担当しており、3号機の調整運転から営業運転への移行について道庁の判断を醸成する役割を夏休み返上で果たしたが、原発1機がさらに定期修理に入るため、今後も緊張を強いられる執務が続く。
多田氏の道庁内外の評判は高く、「とにかく良く働く。本省出身者に見られがちな上から目線ではなく、道民目線で道政課題を考えていく姿勢は好印象をもたれているようだ」(道庁関係者)
多田氏は、2009年4月に内閣府参事官から道総務部長に就き、10年4月に副知事就任。来年4月で道庁出向3年になることから本省へ復帰する可能性は高いが、綱渡りの道財政など総務省とのルートを確保しておく必要性は以前にも増して高く、原発問題とも絡んで退任か続投かは流動的要素に覆われている。
高井修(61)、高原陽二(61)両副知事はともに09年4月に就任しており、来年4月で3年が経過する。
両副知事ともに退任の可能性はあるが、プロパー副知事同時退任は考えづらく、どちらか1人の退任ということになりそう。
副知事人事は、半年後には俎上にのぼってくると見られているが、プロパーのみの「1」か多田氏を含めた「1プラス1」になりそうだ。
また、高橋教一教育長も来年4月で3年になるため退任の可能性は高まる。特別職人事は、「1」、「1プラス1」、「1プラス1プラス1」のいずれかというのが目下の下馬評。
次期特別職候補は、退任が「1」か「1プラス1」なら現在公営企業管理者として特別職の一角を占める成田一憲氏、総務部長立川宏氏、総合政策部長の荒川裕生氏が有力で、「1プラス1プラス1」なら道議会事務局長の川城邦彦氏、環境生活部長の山谷吉宏氏、経済部観光振興監の柴田達夫氏、総合政策部地域振興監の竹林孝氏も候補として上がってきそうだ。