札幌の今、解体ノート2024年版⑮中央区北2条西21丁目北電グループ福利厚生施設「北二条クラブ」

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 マチの新陳代謝は、建物の解体・新築が大きな要素を占める。見慣れた建物が解体され、新しい建物が建設され、マチは生まれ変わっていく。札幌には今、中心部にも郊外にも数多くの新陳代謝の姿がある。札幌の今を記録する『札幌の今、解体ノート』の2024年15回目は、中央区北2条西21丁目の「北二条クラブ」。(写真は、解体工事が進んでいる「北二条クラブ」)

 ほくでんグループの福利厚生施設「北二条クラブ」は、1977年10月、四ツ柳高茂・北海道電力(本社・札幌市中央区)社長時代に開業した。当時は地下1階、地上3階建て、延べ床面積約861坪(2841・87㎡)だったが、1996年1月に増築され、地下1階、地上6階建て、延べ床面積は約1528坪(5045・66㎡)になった。土地面積は約784坪(2588・42㎡)。土地所有者は、当初は北海道電力だったが、2021年10月に、グループ会社の北電興業(同・同)に移った。建物は、当初から北電興業が所有している。

 開業以来、46年間にわたって利用されてきたが、2024年3月で閉館、廃止された。解体工事は、同年9月から始まった。解体工事の注文者は北電興業、元請業者は大成建設(本社・東京都新宿区)札幌支店(札幌市中央区)、工事は2026年1月31日までと、長期間に及ぶ予定。

 北海道電力は、洞爺湖畔にも保養所「翠湖荘」(有珠郡壮瞥町壮瞥温泉88ー26)を所有していたが、こちらは、2018年6月に鶴雅リゾート(本社・釧路市阿寒町)に売却。同社は、増設リニューアルして2023年4月、「光の謌」としてオープンさせている。「北二条クラブ」解体後の跡利用も注目される。

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