札幌市中央区南1条西5丁目の「ホテルオークラ札幌」跡地が、時間貸し駐車場になる。土地所有者の三菱地所(本社・東京都千代田区)が、当初予定のホテル建設を延期、遊休土地の有効活用を図ることにした。(写真は、時間貸し駐車場の運用が始まる「ホテルオークラ札幌」跡地)
「ホテルオークラ札幌」は、1980年に開業した「ホテルアルファ札幌」が前身で地下2階、地上15階建て、客室数147室のシティホテルだった。開業時からホテルオークラ(本社・東京都港区)と親密だったことから、運営会社の破綻や加森観光(同・札幌市中央区)の運営を経て、2003年6月からホテルオークラの子会社ホテルオークラ札幌(同・札幌市中央区)が運営を継承、ホテル名も「ホテルオークラ札幌」になった。
2020年頃に、土地建物を所有していたホテルオークラの関係会社、アオイ・インベストメント札幌(同・同)は、耐震補強や建て替えを検討したが断念、土地建物を三菱地所に売却した。その後、2021年9月20日に「ホテルオークラ札幌」は、通算41年間の歴史を閉じた。三菱地所は、同年11月から建物を解体、2022年11月からホテル建設に入る予定だった。しかし、資材費や人件費高騰で、計画の延期を決めた。地下構造物の撤去を中断して埋め戻しの作業を行い、このほど遊休土地として時間貸し駐車場をオープンすることにした。
運営するのは、三菱地所パークス(本社・東京都港区)、駐車場名は「PARKS PARK札幌市中央区南1条西5丁目」、料金は全日15分200円、24時間最大2200円。クレジットカードの利用もできる。駐車台数は、100台以上になる見込み。都心の一等地は当面の間、賑わいから遠ざかるが、都心の駐車場不足にはひと役買いそうだ。